七沢温泉、大山、ヒルツアー
夏の疲れを癒そうということでたまたま都合が合った読書会のメンバー5人で近場の温泉に行くことに。以前から大山に行こうという話はあったのですが、最近は蛭がいると聞いて怖気づいていたのですよね。それじゃ、もうちょっと近い七沢温泉なんかどうかという案が出ました。
でも、8月末でも夏休み料金なんですね。子どもの教育費に苦労しているメンバーが多いので、年中料金が変わらない七沢温泉の宿「福松」をメンバーが見つけました。良心的だし、何より料理は町田で修行されたという情報がひっかかって…これは郷土愛?おいしいに違いないというわくわく感。私たち、そういう嗅覚だけは敏感です。
更に「丹沢・大山フリーパス」で小田急線と神奈中バスと大山ケーブルに乗れるというお得な情報もまた別のメンバーが探してきました。こうなったら2日目は大山ケーブルに乗らなけれね。
当日は電車で数十分。本厚木からバスに乗ってまた数十分。なんだこんなにすぐついてしまうのか。温泉手前で下車。フリーパスを使えばバスは何度でも乗れるので気が大きくなっています。
県立七沢森林公園でも散策しようと観光案内所で道を尋ねました。すぐ近くみたい。そのついでという感じにメンバーが「蛭なんているんですかね?」と口にすると、は?バカにしてもらってら困るわという顔で「全盛期です!」と断言されてしまいました。
忌避剤スプレーが三種類設置されており「どうぞどうぞ」とそれを貸してもらいました。私たちも念のために演劇ワークショップで使っている養生テープを持っていたので(冗談で持って行ったのに本当に使うことになるとは…)足に巻いてその上からスプレー。こんなことになりました…(^.^)
ところが、「足は良くてもねぇ、上から降ってくるのよ」と案内所の人。メンバーみな青くなりまして、この暑さの中で手ぬぐいを首に巻いたりパーカーのフードなど頭にかぶって出かけました。
公園内にはこんな恐ろし気なボックスが点在していましたよ。ボックスの中には塩や食酢が入っています。
しかし、結局蛭に出くわすことなく温泉宿「福松」にたどり着いてしまいました。普段感じたことのないスリルと恐怖を味わったので、シンプルな畳のお部屋が妙に落ち着きました。
それから、ひのき風呂の優しさ、気持ち良さといったら。
そして、ついに夕飯は…え、うまっ。予想を越えたおいしさでした~。なんという幸せ❤
主婦にとっては座って食べるだけというのに癒されますが、ツルムラサキと金紫蘇のおひたしの組み合わせなどが身体にしみる年齢です。
これは猪鍋。塩分濃い目でしたが、汗をかいたのでこれくらいでちょうど良いのかな。
ハラスとコーンの炊き込みご飯はおこげもあって風味よく、私は3つあったお釜の1つをひとりで食べてしまいました。イチジクの天ぷらは絶品。ほんのり甘みがありました。
デザートまで完食。
…続きは明日
物語のかたちをした考え
夏休み企画ということで、イスラエルの作家エトガル・ケレット『クレネルのサマーキャンプ』(母袋夏生訳 河出書房新社 2018)に収録されている「物語のかたちをした考え」の読書会をしました。他の作品にも戦争の影がありますが、この3ページの足らずの寓話にも悲しみや怒りがあるように思われます。
かつて月には大勢の人々が暮らしていました。月の住人たちは自分の考えをオリジナルの形で表現することができ、それを大変誇りに思っていたのです。ところが、ときを経て自分の考えをどういう形で表現したら良いかという定型が生まれ、その規則を正しく守るようになっていきます。
ところがある時、そこにただひとりだけ自分の考えを他の人たちとは違う形で表現する若者があらわれました。彼は宇宙船をつくって宇宙を旅し、ユニークな考えを収集しよう夢みます。
人々は驚き、また彼への憐憫を感じて、若者が眠っている間にほとんど完成していた宇宙船を壊してしまいます。代わりに定型の形のいくつかを「愛犬の死を悼んでかける刺繍入りのテーブルクロスのかたちをしたかなしみ」にくるんでおくのです…。
読書会は20代の参加者の方々もいて、世代間のコミュニケーション法のギャップについてなども話しました。表現法が違っていると、伝えたいことも伝わりません。他人事ではないですね。
カラマーゾフの兄弟
せっかくPCを開いたのでもう少し書こうかな。
この夏の目標としてドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」を読破しょうと思っています(^^♪ まだ読んでいなかったんですよね。
我が家にある新潮文庫だと上中下巻それぞれ600ページちょっとです。写真をアップしてみましたが…あれ、これは色が違うだけですね。
無理のない計画、1日100ページずつ読むことにすると18日かなぁと。とりあえずそのペースで中巻の半分まで読みました。あ、ちょうど半分ですね。意外に順調というか、ひっかからないというか…いや、これはかなり面白いんです。
おかしいなぁ。実は、今まで何度も読みかけて挫折している本なんですよ。たぶん本の中の人々が議論している宗教にあまり関心が持てなくて、更に登場人物が多いので誰が誰だかわからなくなってしまって中断したのだったかな。
そうです。当たり前の話で、興味がない本は読めないってことなんですよ。前はピンとこなかったけれど、今は面白い。たぶん、今社会生活をする中で個人的に疑問に思っていることやでストレスになっていることが解明される面白さなんです。
そういう本というのは、読むと元気になるものですねー。
夏休みの読書会
暑い日が続いていますね~。少し前から週一回のペースでㇷ゚ールに通っていますが、今日は午前中泳いで、午後は体力仕事。さすがに疲れてしまって今夜はぐったりしています。それで、ブログを書いてないなぁと思い出しました。
★★★ 読書会のお知らせ ★★★
今月の読書会は8月24日、場所はいつもの町田市民フォーラム3F多目的実習室です。が、夏休みなので(土)になります。時間は13:30~15:30、イスラエルの作家エトガル・ケレットの短編「物語のかたちをした考え」をとりあげます。数ページの作品。当日朗読しますので、読んでこなくても大丈夫です。
午前中10:00~12:00のお茶会もあります。暑いので、特にテーマを決めずに気楽におしゃべりしましょう(^o^)/
読書案内「ピッピのくつした」20周年号ができました。
印刷と製本が無事終わりました。
㊗20周年号ということで、ピッピ立ち上げ秘話なども載せていますが、今回は初心にかえって本の紹介に多くのページを使いました。
図書館等の町田市の施設で無料でもらえますので、欲しいかたは声をかけてみてください。また、読書会やお茶会に来ていただければさしあげます。
今月の読書会は7月26日です。
うわっ、すみません。前回更新してから一カ月近くたってしまった…(^_^;)
最初に今月の読書会のお知らせです。7月26日(金)13:30~15:30、いつもの市民フォーラム多目的室にて。
今回はロシアの小説、ゴーゴリ「外套」を取り上げます。1842年出版。ドストエフスキーは「われわれはみんなゴーゴリの『外套』から出たのだ」と言ったと伝えられている近代ロシア文学の出発点とされる小説です。この暑い季節に正反対の外套ですが、これを読んで涼しくなりましょう。
午前中はいつもはお茶会なのですが、今回は「ピッピのくつした」20周年号の印刷が目の前に迫っていますので、編集会議としたいと思います。
ただいま編集作業のおおづめで忙しくしています。30日の製本&印刷、応援してもらえると嬉しいです。よろしくお願いします。
「しんせかい」読書会
先週金曜日の編集会議の直後に熱を出して以来しばらく寝込むことになり、その後もなかなか本調子に戻らず一週間が過ぎてしまいました。やはり歳をとると治りにくくなるのですかねぇ…(T_T)
山下澄人さんの「しんせかい」は、今回の読書会のために再読したらめちゃめちゃ面白かったのですよ。皆さん、どのように読んでくるのだろうとドキドキワクワクしていました。
山下さんは富良野塾の二期生。そこを舞台にした私小説ということで、19歳の目を通した世界と50歳の現在の著者の視線が交錯する感じがリアルで刺激的でした。私を含めて、読書会に参加された方々が主人公「スミト」と同世代ということもありました。
読書会に入る前に、倉本聰のテレビドラマ「北の国から」をどう見ていたか(または、見ていなかったか)という雑談で盛り上がりました。意図したわけではなかったのですが、ここで時間をとったことが作品の読解に少しずつ響いていく形になりました。
それから、今回の参加メンバーに、役者、最近シナリオを書く勉強をしている人、アートで表現する人などがいたので、作品から思い切って離れた表現活動に対する意識の違いを議論することにもなって、これも自然と読解に反映されることになったのです。
横道にそれた話もずいぶん出ましたが、それも不思議と「しんせかい」の読解を助けることになりました。なんでしょうね。たぶん、30年も昔の北海道を舞台にしているのだとしても、現代の私たちに超関係のある物語なのでしょう。以前、文学館ことばらんどでの対談を拝聴したときに作家の山下澄人さんが「超本当のこと」と言っていたのを思い出しました。
読書会は30分延長になりましたがまだまだ話し足らず、片付けをしながら続き、その後カフェでお茶しながらも続くことになりました。こんなに手ごたえのある読書会は久々でした。