物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

本の紹介

彼女は頭が悪いから

先日、姫野カオルコさんの小説「彼女は頭が悪いから」を読みました。 どこかでこの本を紹介する文章を読んだのと、嗅覚的に今読むべき本だというのが伝わってきたから。 この本が話題になっていた時期……小説の題材となった2016年の東大誕生日研究会レイプ事…

草木とみた夢

今月の読書会では、ヨナス・ヨナソン「窓から逃げた100歳老人」について語り合います。2月28日(金)、場所はいつもの町田市民フォーラム3階多目的室です。参加する方はできたら読んできてくださいね。 ただ、この本はベストセラーだと思うのですが、意外に…

わかりあえないことから

今月から今までやっていた仕事に加えてもうひとつ仕事をすることになり、予想以上に自分の時間が無くなって焦っています。本に関わる仕事なので嬉しいのですけれど、まだ要領がわからなくて四苦八苦しています。慣れればなんとかなるかなぁ…。 今日は久しぶ…

読書

活動資金を稼ぐためにしている仕事が忙しくなってしまってなかなか時間がとれません。かろうじて読んではいますが、なかなか落ち着いて書けず、本末転倒ですね。少し仕事を減らそうかな…。 昨日、友人に貸してもらった芥川賞を受賞した「おらおらでひとりい…

職人技

あれやこれやと雑用が多く、仕事も増えていてなかなかPCを開く時間がありません。こんなことではますますスランプになって小説が書けなくなってしまう…。いや、スランプだからPCを開かなくなっているのか? ブログを更新しようと外出にPCを持ち出しています…

働かないアリ

なかなかブログが更新できなくてすみません。 最近の不安定気温のせいか、ずっと喘息気味なのですよね。大したことはないし、仕事も普通にしているのですが、やっぱり疲れやすくなかなか余裕がありません。 抒情文芸にもまた小説を投稿しようという気持ちは…

マイナスより生みだされるもの

アンソニー・ドーアの小説に、目の見えない人が出てくる作品がいくつかあることが切っ掛けだったのだと思います。目が見えないというのはどういう状態なのだろうと無意識に興味を持っていたみたい。 そういう私の気持ちを察して、友人が『目の見えない人は世…

卵を産めない郭公

今年も8月に社全協の全国集会があります。今年の開催地は神奈川県、会場は相模女子大です。その打ち合わせに、昨日はメンバーのWさんと橋本に行ってきました。社会教育は以前にもまして厳しい状況。今回は相模原市の方々のお話を聞いています。それから、図…

相模原でミーティング

今年も8月最後の土・日・月に社会教育研究全国集会が神奈川で行われます。会場は相模女子大です。 地元ということになるそうですので、私たちも公民館部会のお手伝いをするべく、橋本でのミーティングに出席してきました。相模原の学習グループの方々にお会…

若い読者のための短編小説案内

「若い読者のための短編小説案内」を読み終えました。 私の場合は、ここで取り上げられている短編小説をまず読んでから、村上春樹氏の文章を読みました。手元に短編小説を全部用意してから読み始めたので、交互に読むリズムで通しました。 でも、先に小説の…

安岡章太郎「ガラスの靴」

先日から読んでいる「みみずくは黄昏に飛びたつ」は大変面白く読んでいます。この本の中に何度も出てくる「若い読者のための短編小説案内」も、今更ですが読み始めました。 せっかく連休ですので、ここで紹介されている短編小説と村上春樹氏の文章を交互に読…

癒しの読書 その2

演劇ワークショップをやっていていつも思うのは、子どもたちがごく普通に自然に遊べていれば、こんなことをわざわざする必要はないのになぁということです。 子ども時代の私は、断然アウトドア派でした。ほとんどの時間を外で過ごしました。我が家は、横尾忠…

癒しの読書

皆さま、ゴールデンウィークをいかにお過ごしでしょうか? 世の中の色々を考えると心が痛く、疲れてしまって、私はやや内にこもっています。癒しを求めて読書をしているように思います。 1冊は横尾忠則氏の「言葉を離れる」です。以前、雑誌「ユリイカ」に…

Novel 11,Book 18

今日はついに恩田川に花見に行ってきました。うわさには聞いていましたが、みごとです。 本当に、満開ですね。 なんと、カラスも花見をしていました。 川沿いに歩いて、道端のベンチで休憩しながら優雅に読書もしました。 先日、村上春樹訳『結婚式のメンバ…

結婚式のメンバー

村上春樹氏の新作「騎士団長殺し」は読んで良かった。2011年以降の文学表現には期待しつつもなんとなくもやもやしたままの状態の私には、だいぶすっきりした読後感でした。 続けて、カーソン・マッカラーズ(村上春樹訳)「結婚式のメンバー」を読んでい…

まちだ としょかんまつり

明後日から〈まちだとしょかんまつり〉が町田市内の各図書館と文学館で始まりま~す。私たち、ピッピのくつしたでは、中央図書館でいくつかのイベントを企画していますので、ぜひ遊びに来てください。 ①演劇ワークショップ「物語の中にはいっちゃおう」…幼児…

サルチネス

古谷実のマンガ「サルチネス」(全4巻)を今頃読みました。 家族はみんな読んでいたのですが、1巻がずーっと見当たらなかったんです。それが、暮れにほんのちょっとだけ掃除をしていたら、その1巻が出てきまして。 面白かった~。日本のマンガって文学な…

保護色

昆虫の本など読んでみました。 この本、 14歳の世渡り術というシリーズの一冊のようです。小説も自分の違う人になってその世界を想像してみるのが面白いですが、これも著者の話術によって私たちにとっても最も身近な虫たちの世渡り術をうっかり垣間見てしま…

消滅世界

あまり寒くならずに過ごしやすいはずなのに、今年の暮れは妙に疲れていまして…。 書こうと思うこともあれこれあり、ブログを更新しようと毎晩思うのですが、諦めて寝てしまう日々でした。年賀状もまだ白紙のままです。 今夜は「月刊社会教育を読む会」もあっ…

冬毛

12月になりましたが、暖かですね。それでも、ご近所に棲息する猫さんたちはふかふかした冬毛になって、ひとまわり大きくなった感じ。自然に衣替えっておもろいですね。 この猫さん、だいぶ毛足の長いコートを着込んでいるように見えました。ケータイを向け…

チャイナタウンからの葉書

小説を書き始めよう、書き始めよう、と思いながら勢いが足りなかったのですが、やっとこぎ始めた自転車のような状態です。抒情文芸の締め切りまでにはまだ1カ月あるので、それとは別に、しばらく自由に進んでみようかなぁと思っています。 先日の読書会でと…

モリエール「人間ぎらい」

最近、続けて読んでいた戯曲のひとつ、90年代にアメリカで書かれた「ウィット」について少し。 小学校教師のマーガレット・エドソンという人が書いたものです。社会的地位を得た英文学者である50代の女性が、突然末期ガンを宣告されて激しい副作用のある辛…

「犬たち 現代の動物寓話集」

前回の流動的読書会で本谷有希子「犬たち」をとりあげて、若い方々と色々お話したのは妙に印象に残りました。たぶん、40代から50代の私たちのとらえ方と少々違っていたからではないかと。 この物語、人嫌いで町の人々とは距離をとるのに、無数の真っ白な…

芽むしり仔撃ち

「デリリウム17」の後でしたので、大江健三郎の「芽むしり仔撃ち」を読んだのはショックでした。思い切りガツンと頭を殴られた気分。ライトノベルではなく、リアリズムで表現するとこうなるんだな…とも思い知らされました。 描かれ方の違いは大きいですよ。…

デリリウム17

このところ大江健三郎の初期の短編を少しずつ読んでいますが、気分転換にアメリカのベストセラー『デリリウム17』を読んでみました。 ハリーポッターシリーズをはじめ、この本のような、子ども(若者)から熟年まで幅広く読まれているクロスオーバー・フィク…

暗黒寓話集

台風18号は温帯低気圧に変わったそうですが、だいぶ風が強くなってきました。 ここ数日、新しい短編を書こうと四苦八苦しています。と言っても突然すらすら出てくるわけもなく、気圧のせいか頭痛もします。 今日は気分転換に刺激物を求めて、こんな本をなが…

イエスの幼子時代

昨日は市内の小学校に国語の出張授業ということで〈物語に入っちゃおう〉の演劇ワークショップをしてきました。 数冊の絵本読みの後、アプローチとしてメリハリのある物語としてイソップ童話の「北風と太陽」をとりあげ、メインの「ぐりとぐら」にもっていく…

異類婚姻譚

雨が続きますね。 9月は雨の多い月、季節の変わり目のせいなのか、喘息になりそうで警戒します。ちょっとしたことに誘発されて発作が出てしまいますのでね。 少し前、友人に山田詠美『蝶々の纏足』をすすめられて再読しました。1987年に出版されてすぐ読んだ…

虫たちの家

年を取ってくると、何ごとも忘れないうちに素早く対応がミソです。時間のかかりかたがもう全然違うので。 これから色々忙しくなりそうなので、先日の社全協全国集会の公民館分科会の報告書を急いで作成しています。記憶があやふやなところをメンバーに確認。…

第56回社会教育研究全国集会

昨日は明治大学で行われた社全協の全国集会の公民館分科会に、メンバー5人で参加してきました。 公民館の存続問題についてずっと考えていると身が持たないため、つい普段なるべく距離をとりたいという力が働いてしまうのですよね。世話人の打ち合わせに向う…