物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

物語・小説

小説

「抒情文芸」冬号が届きました。以前、2年前まで小説の撰者をしてくださっていた伊藤桂一先生が99歳の天寿をまっとうされたとのお知らせを読み、とてもショックです。本当に、ぎりぎりまで読んでくださっていたのですね。たくさんのお言葉にどれだけ励まされ…

シャーマン・憑依と人の気持ちを知ること

先月の読書会で大江健三郎「死者の奢り」をとりあげたのですが、参加者のみなさんに読解が非常に難しいようだったのが、どうしてなんだろう…とじわじわダメージを受けています。日本でたった2人しかいないノーベル文学賞作家の本を読めないのは悲しいですよ…

抒情文芸40周年記念パーティー

昨日、神楽坂の日本出版クラブ会館というところで、抒情文芸40周年記念パーティーがありました。雑誌に様々な形で関わった多くの方々、作家や詩人やエッセイスト、著名な方々も何人も駆けつけてこられ、40年こうした社会に意義のある活動を続けることがどん…

シェフの家

今日投稿締め切りの小説を仕上げるために…と言ってもごく短いものですが、ここのところ、小説世界に入るのが快感でもあり、しんどくもありました。体力を使うらしく、かなり疲れます。 まず書いている世界の季節が違うというのがひとつのハードル、主人公が…

抒情文芸最優秀賞

いつも投稿させていただいている「抒情文芸」が創刊40周年だそうで、今のこの厳しい世の中で、これはすごいことだと思います。 このたび、その40周年記念号の抒情文芸最優秀賞の小説部門に選んでいただけることになりました。青天の霹靂と言ったらよいのか……

抒情文芸「タイムカプセル」

「抒情文芸」159号(2016年夏号)に4月に書いた小説「タイムカプセル」を掲載していただきました。ありがたいです。 息子の卒業にあたってタイムカプセルに入れる手紙を親も書いてと言われて何を書いていいかわからなくて困った体験と、3月30日のブログ↘水族…

「さすらう者たち」「記念」「芋虫」

このところイーユン・リーさんの小説にはまっていまして、長編『さすらう者たち』も読みました。 舞台は中国のある新興都市、時は文大革命が終結して地方に下放された若者たちが戻って来た70年代末。物語は実際にあった事件を下敷きにしているそうです。訳者…

小説を書くエネルギー

そろそろ桜は終わり。あちこちで別の花が咲いています。 短期にわっと咲く花には、妖力のようものを感じてドキドキします。繁殖しようとする思いの強さみたいなものなんでしょうかね。私はもうそろそろ枯れつつありますが、やはり、こういうエネルギーに触れ…

水族館と文学

時間があったので、ひとりで江ノ島水族館に行ってきました。小説を書くヒントでもないかなぁ…と。 なんでかわからないけれど、入ってすぐ、真ん中の巨大水槽が気になりまして。 かなりの高さがあるこの水槽は面白い形をしていて、複雑に岩が組み合わさっても…

明治大学野生の科学研究所公開研究会「『対称性』の扉を開く」

「カイエ・ソバージュ」シリーズ5巻を読んで感銘を受けたので、明治大学野生の科学研究所公開研究会「『対称性』の扉を開く」第3回の「神話と感覚の人類学」というものに参加してきました。レヴィ・ストロースを踏まえた2つの講演のあと、中沢新一先生も…

新年の読書

年末年始の休みがほとんどなかった我が家ですが、年明け早々に近所の神社にお参りをし、いつもの習慣で家族みんなでおみくじをひきました。去年一年がどういう年だったか考えることになるし、何よりこれから一年どうやって過ごしていったらいいかのヒントに…

タイトル 抒情文芸

『抒情文芸』2016年冬〈第157〉号に私の小説「縄文人」をのっけてもらいました。ありがたいことです。小説は、縄文遺跡がある近くの幼稚園でのお話です。 撰者の出久根達郎さんには、構成は一番成功しているけれど、タイトルがダメだとお叱りを受けました。…

母と息子

何年も前に公民館のサポート団体でご一緒したかたにばったり会い、誘われるままに遊びに行ったところ、大変な御馳走をされてしまいました。感謝。そのかたは80代ですが、常識に縛られない自由なかたです。少女の面影をそのまま残していて、お話を聞いている…

『失われた時を求めて』

この一週間ほどでがんばって書いた小説を、今日、雑誌「抒情文芸」に投稿してきました。というのは、つまり、郵便で間に合わず、直接編集部のポストに投函してきたということです。 もっと早めに取りかかれば良かったのですが、いつも何かしらあって、ぎりぎ…

「抒情文芸」秋号に短編「遠雷」が載りました。

「抒情文芸」2015年秋号の特選に選んでいただきました。20枚の「遠雷」という作品です。日常の生活を描いているものではありますが、だからこそ、普通の主婦の心の闇がちょっと怖い作品。大丈夫かなぁと心配だったのですが、撰者のかたに「ハラハラドキドキ…

神々のたそがれ

10日金曜には編集会議がありました。「ピッピのくつした」次号は8月に印刷する予定です。色々報告をしなければと思いつつ、「抒情文芸」に投稿する小説を焦って書いています。 人間、慣れてくるとだんだんいい加減になるものですね。重い腰を上げてやっと…

小説『喘息発作』

季刊総合文芸誌「抒情文芸」2015年春号(第154号)に小説を掲載していただきました。やはり掲載してもらうと自分の作品が見えて、勉強になります。本当にありがたいことです。 小説のタイトルは「喘息発作」です。…うーん、あまりにそのまんまんま。 実は去…

読書会の予定 と 小説の精神

精神的余裕がなく、ブログをなかなか更新できなくてすみません。 まず、読書会の予定を書いておきますね。課題本は、もうだいぶ先まで決まっています。 ★2月20日(金)町田市民フォーラム3階多目的室 10時から ペロー「あかずきんちゃん」 13時半から 村上春…

耳鳴り&難聴 「めくらやなぎと、眠る女」

8月以来の耳鳴り&難聴は、その後、どうなったか? 完全には回復しないままに、耳鼻科通院は止めてしまいました…。今のところ悪化してはいないのと、薬を飲み続けるのがきつくなってしまったので。もし悪化するようなら大きな病院に行こうと思っています。脳…

テント芝居

昨日は用事があって御茶ノ水に行ったついでに散歩していて、湯島聖堂の前を通ったので、ふと中に入ってみました。 外とは違う静謐な空気が流れているなぁと思いました。そういえば、20代の頃、ここでテント芝居を見たことがあったことを突然思い出しました。…

小説投稿について

「抒情文芸」が今月15日締め切りだったもので、直接届けないと間に合わないかと焦ったのですが、馬力出して書き上げ、PDFに落としてコンビニでプリントアウトしました。プリンターがいかれてしまったのが痛く、いちいちコンビニに行かなければならないのです…

難聴と小説

昨日の台風のせいで、森にはどんぐりがたくさん落ちていました。私が油断しているせいか、ドングリの生きがいいせいか、ときどき拾ってもすぐに落としてしまって、石階段で落とすと必ず一番したまでカンコンカンコンと落ちていってしまいます。 でも、まだ十…

ヨコハマトリエンナーレ2014

耳鳴りのストレス解消に、娘と「ヨコハマトリエンナーレ2014」に行ってきました。 「華氏451の芸術:世界の中心には忘却の海がある」 私達はなにかたいせつな忘れものをしてはいないだろうか。人生のうっかりした忘れもの、現代という時代の特殊な忘れもの、…

宮澤賢治『銀河鉄道の夜』の蝎〈さそり〉

先日の『ノルウェイの森』の読書会の後、40代50代のメンバー6人で飲みまして、例の男女の三角関係についての続きを語りました。普通は異性をとりあって同性同士が争うのでしょうけれど、そうではなくてもう1人同性がいることで支えられる関係について…

アシナガバチと疎外と反逆

喘息の発作はなんとか未然に防げたのですが、まだ平熱に戻らず、目も痛いし耳鳴りも僅かに残っています。台風のせいもあるのかな。今日は月曜日だし、休んでいるわけにもいかないので平常通りの一日を過ごしました。が、やはり疲れた~。 二日間外に出ていな…

語りって面白い

義母の四十九日に朗読テープを流そうと思ってデータをデジタルに落としています。義母は児童文学を何冊か出しているので。テープを聞いていてしみじみ思うのは、やっぱり自作を語るって味があるものなんだなぁということ。 たぶん、このときはまだ義母が若い…

短編小説

性懲りもなく雑誌「抒情文芸」に投稿しようと短編小説を書いています。詩もそうなんだけど、小説をどう書くかなんて誰からも学んだことがないので、書き方などまったくわからず完全に自己流です。そういうものなのかな? それでここ2年くらい小説を書いてい…

『アデル、ブルーは熱い色』

ああ、毎日疲れますよね。 今夜は日本酒飲んでます。つまみはセロリともずく酢。 カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した『アデル、ブルーは熱い色』を有楽町の映画館で観てきました。ジュリー・マロのコミックが原作のようです。それは読んでいないのでわ…

子ども会のワークシッョプ

昨日は地元の子ども会で造形&物語のワークショップをしました。 まず、ダンボールでお面を工作して演劇をしよう…というつもりでした。でも、午前中にあれこれ打ち合わせをして、お面に限らず工作の幅を広げてこちらをメインをしたほうが良いということにな…

『抒情文芸』に投稿した小説

2014年春号(第150号)『抒情文芸』に私の小説を載せていただきました。ご興味ありましたら読んで下さい。『沼から戻る』という20枚の短篇です。 選評に難解な小説とあって「えっ、そうなの?」とびっくりしましたが、丁寧に解説していただいたもの…