物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

3.嘘

 昨日のみずたまりさんのコメントから思いついたことです。

 幼い頃、私はとっても内気で、目立つことが極端に嫌いでした。学校でもほとんど何もしゃべらず。絵を描いたり、工作したり、作文を書いたりすることでも注目されるのではないかと警戒してました。その分、家で本当に描きたかったこと、作りたかったことを心ゆくまでやっていたんですけどね。

 でも、絵や工作は意外に目立たないことがわかり、思い切って表現するとすごく気持ちがいい。これは、むしろストレス発散の時間にしようと思いました。絵が好きな子といえば、私の名前が出るくらいになりましたよ。ただ、作文はそういうわけにはいかなかったんです。自分が本当に感じていることを言葉にするのは難しかったし、誤解を避けて言葉を操る能力なんて全然なかった。嘘を書くにしても、何を書いていいのかわからなかった。

 あんまり困って、母が言ったことをそのまま原稿用紙に書き写したこともありましたっけ。運悪く教室で朗読させられ、非常に恥ずかしい思いをしました。あれこれ質問されても、そこに書いてあることが私にはわからなくて、顔を赤らめて黙っているしかなかったんです。嘘を書くと、心に負担がかかるのだと思い知らされました。

 でも、嘘をつかないで言葉を操ることって、とても難しいことなんだと思います。今も修行の日々です。

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 (↑)影あそびワークショップの写真