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物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

語りって面白い

義母の四十九日に朗読テープを流そうと思ってデータをデジタルに落としています。義母は児童文学を何冊か出しているので。テープを聞いていてしみじみ思うのは、やっぱり自作を語るって味があるものなんだなぁということ。

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たぶん、このときはまだ義母が若いお母さんで、子育てに追われててんてこまいだったのでしょう。後ろでは腕白坊主が騒いでいるし、オルガンをフガフガ鳴らしているし(たぶん夫)。それに負けないよう、やけになって声をはりあげて語っている感じが伝わってきます。…自分にもこんな時代もありましたが、それも過ぎましたねぇ。

物語の中で子どもたちがやる悪戯もそうとうなもので、畑のカボチャ全部にマジックでへへののもへじと書いてしまうなどです。こんなこと、今やったら大変だと思うけれど。当時の義母にとっては、毎日が子どもたちとの戦いで、体力は消耗しただろうけれど、物語のネタは尽きなかったでしょうね。

でも、テープに入っているお話はどれも完結していないようです。あれこれ重なって入っているので、たぶん推敲の段階で何度も録音していたものなんだろうと思われます。ここで、うーん…と考えさせられます。

思い出されるのが、物語を書くときには最低でも20回は書き直したと義母が言っていたこと。書き直すだけでなく朗読もしていたのでしょう。確かに、それは有効かも。

物語を作るってそれくらい努力が必要なんでしようね…。

関係があるかどうかわからないけれど、中学校でビブリオバトル(自分が読んで面白かった本の紹介を競う)を勝ち抜いてクラスの代表になったんだよ、と息子に聞きました。「へぇ、すごいじゃん」と言ったのですが、よくよく話を聞いてびっくり。

その日にバトルがあることを忘れていて、本を一冊も持っていなかったのだと。昼食を食べていて思い出し、昼休みに図書室に借りに行ったようです。書棚を眺めていて、たぶん、太宰治の「人間失格」の読書会があることに思い至ったのでしょう。

ああ、これこれ、と。きちんと読んでいないのにだいたいの内容は知っているからと、へたれの人が頑張るお話だと面白おかしくかたったらしい。語ることだけは、義母に似て得意なんですよね。それにしても、驚くほど受けたと。やっぱり中学生に関心の高い小説なんでしょうね。

それにしても大丈夫か?とちょっと心配になりました。だって、主人公の葉藏ってそういう奴なんじゃないか…? 

★7月25日(金)13時半から、町田市民フォーラム3階多目的室にて、太宰治人間失格」の読書会があります。夏休み企画として、中・高・その他学生さん向けの本を選びましたので、気軽にご参加下さい。

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