物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

棒人間ワークショップ

今月は社会教育(市民の自主的な継続的グループ学習)についての全国集会で「公民館分科会」にピッピのメンバー5人で出席しましたので、あらためて活動の土台である社会教育の基本について考える機会を得ました。

そんなことから、昨日は私たちのメンバー(ピッピの中の「公民館の学びを考える会」メンバー)7人で集まりました。で、相模原市の職員研修で使われたという棒人間をヒントに私たち自身の学びを確認するワークショップをやってみました。

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薄々気づいていたけれどショックだったし、ものすごく考えさせられました。丁寧な記録をいただいたので、記録者の文章をそのまま使ってしまいます。写真は後ほどアップします。

 

「今日はいろんな問題点をあげて、どうすればいいか、そして目標は、という話し合いをしました。目標に「自由」「自立」と挙がったとき、武田さんが本当にそう思っているかと訊きました。

どうなんだろう、皆、下を向いてしまいました。本当にそれを望んでいるの?本当は繋がれている方が楽だと思っていない?

自由を求める気持ちはそれぞれにあるのだと思う、けれどその思いを邪魔して立ちはだかる想像できない、怖い、今を変えていくのが面倒…などという気持ちも同時に、もしかしたらそれ以上に抱えてしまっているのではないかと思います。

今もし自分が死んでしまったら、私はきっと幽霊になってしまうんじゃないかな。いつ神さまから声がかかっても、大丈夫って思えるように生きられたらいいなと思う。そのためには今を変えることを躊躇していたらだめなんですね。」

 

社会教育が生涯学習という言葉に変わって、本当の意味で人生に必要なことを自主的な動機で学ぶというニュアンスから、カルチャーセンター的な消費に近いものになっていく風潮があります。社会の風潮とは言っても、この違いって実際にはものすごく大きいので、どうしてこうなっちゃうんだろうと思っていたのですが、なるほどなぁって思ってしまいました。

本来の意味で学ぶためには、大人としてのしっかりとした自我を持つ必要があるのですよね。でも、それは嫌だなぁ、面倒だなぁ、怖いなぁと思う気持ちが自然に働くということが見えてきた気がしました…。

 

私は私服の都立高校出身ですが、この感じ、その頃からあって気になっていたことを突然思い出しました。派手な私服を着てくる人がいる一方、今で言うなんちゃって制服を着てくる人って、意外に多かったんです。

「自由」とそれに伴う「責任」について色々な場面で何度も議論になりましたが、自由を恐れる声はいつもありました。たぶん、自分で責任をとりたくないのですよね。誰か、目上の人に常に責任を持っていてほしいという気持ちを感じました。

 

さて今日の棒人間のワークショップと話し合いの報告です。これについても、私の言葉ではなく、記録者の文章をそのままコピーしますね。

 

「①まず、今、私たちがなにに問題を感じているか、挙げてみました。

・夫との関係/子どもとの関係…コミュニケーションがうまくいかない

・体力減少/肥満/思考力低下

・親との関係/自立

・社会との関わり方…関わりがない

・未来が不安…夫婦二人、お一人さま

・経済的不安…仕事を続けていけるか

・やりたいことがうまくできない

・やりたいことがない

・気持ちの焦り、不安

 

②どうすれば解決できるか

・考える⇒考えの違う人と付き合う

   ⇒行動する

・セックスをする(夫との関係について)

・自信を持つ

・計画性…今の生活に見合った計画を立てる

・メールを使えるようになる

 

【実際に必要な学習として…文章を書くこと】

○計画を宣言する…展望など、なんとなくでもよい

○足掛りを決めて書き始める

・関連したことを書く

○結論を出さない、書かない。決めつけない

○短くてよい

・自分のペースで書く

 

③どうなりたいか、目標

・自由、自立

・人生に満足

・誇り

・まだ見えていない/怖い/面倒くさい

 

午後の話し合いでは、③についてなぜ自由に素直に手を伸ばすことができないかということについて話しをしました。

 

・今のモヤモヤした状況を打破するためにはやるぞと思うエネルギーが必要で、自分の核となる部分(他人とはちがう自分)を見つけることが大切だということ。

・それを認めるためには親を否定することが必要  ……以下省略」

 

【今日の予定】

午前中は、また別のメンバーで詩をつくるワークショップをします。みんなでできるだけ自由に言葉を使ってみたいと思います。

午後は、村上春樹ノルウェイの森』の読書会があります。レポートは主人公の同じ年代、19才の人にお願いしてあります。