物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

箱根の湯治

湯治というほどでもありませんが、一泊で箱根に行ってきました。疲れているのであまり観光もせず、温泉の周りを疲れない程度にぶらぶら歩いたくらい。それでも、一日で一万歩くらいは歩きましたけれども。

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町立郷土資料館なども行って、江戸時代からあった温泉が、明治の頃には外国人のための保養地としても開発されていった様子もちょっとだけ知りました。幼い頃から何度も行っている箱根ですが、歴史など考えたこともなかったので新鮮でした。明治時代の写真など、今もある橋のたもとに着物を着た子どもたちが写っている写真など、なんだか不思議な感じでした。

箱根湯本の駅前からの散歩道が意外な健脚コースなのにも驚きました。このあたりを抜けたところにある早雲寺の林のあたりだけにヒメハルゼミというすごくちっちゃな蝉がいるそうです。今は時期が外れていませんけれど、指に乗るほどの抜け殻を見ました。

生息地がかなり限定されているこのヒメハルゼミは、天然記念物に指定されているそうです。それにしても、そんなに狭い地域にいるということは、ほとんど移動しないということなのでしょうかねぇ?

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玉簾の滝のあたりでは鴨やあひるも散歩していました。この玉簾の滝の水は与謝野晶子も愛飲し、この滝の歌も残しているそうです。写真ではよくわかりませんが、鴨が水の中でひっくり返っていました。その近くでは、カイコの繭玉が鍋に煮えていました。

途中、温泉饅頭バウムクーヘンを売っているお見せで茶を飲んで休憩、昼食には湯葉丼を食べました。写真ではよくわかりませんが湯葉はまだぐつぐつ煮立っていて、これをご飯に乗せていただきました。おいしかった。

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 一日だけ家や家族や色々なものを離れてしみじみ思ったのは、心からリラックスして自分のことだけを考える落ち着ける時間って、本当にないんだなぁということです。夜にも翌日の家族の予定やらケアやら、それ以外の人の予定やらケアやらもあれこれ考えながら、それをどうやってこなすかパズルを組み合わせるように考えているんだなぁとあらためて自覚しました。

というのも、温泉での夜はまったくそんなことを考えなかったので。私は夜はいつも倒れるように眠るので読書をする習慣はありませんが、のんびり町田康の短編小説などいくつか読みました。このときは静かな部屋であるのに耳鳴りも気にならず、ゆったり過ごせました。おかげていつもより深く眠れたほどでした。

『春にして君を離れ』のジョーンは旅の途中に天候不良でレストハウスに足止めを食らってしまい、あれこれ考えて精神的に危険なところにまで行ってしまう話ですが、私だったら、そんなことはありそうにないなぁと思えます。それとも、考えが甘いのかなぁ…。

なんにしても耳鳴り&難聴には、やはりストレスが大敵。のんびりゆったりできる時間が必要だと思った次第です。