物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

読書会の報告 マイ・マザー

14日の金曜日は読書会でした。新しいメンバーも増えて嬉しいです。

午前と午後、2つの読書会から、いつもなぜか共通のテーマが見えてきます。今回の共通テーマは〈母親を乗り越える〉ということだったような気がしますよ

午前中、子どもの本読書会の課題本はアーノルド・ローベルの『どろんここぶた』。

ずずずーっと泥んこにもぐるのが大好きな世界一大事なこぶたのお話。おかみさんにきれいに泥んこを掃除されて、リボンまで結ばれてしまったこぶたは、怒って家出してしまいます。

母親ってつい、こういうことをしてしまうものですよね、とみんなで苦笑。それに対して反抗して家出してしまうこぶた。これも、子どもによくある行動。こんな反抗を繰り返して子どもは大人になっていくのかなぁとしみじみ思いました。

午後の読書会は、ダニエル・キイスアルジャーノンに花束を』についてです。

向上心の強い知的障害のチャーリーを実験台に新しい治療法の手術が行われ、彼を天才にしてしまうという、映画やドラマにもなった名作。

チャーリーが勉強熱心だったのは、母親の呪縛。天才になったチャーリーが父親に次いで、母親に再会しなければいけない考えるところ、やはりそうなのだなぁと。新たに人学形成するためには、勉強して知識を得るだけでなく、自分の過去を思い出して、肉親、特に母親を乗り越える必要があるのでしょうね。


さて、今夜は家族4人で、グザヴィエ・ドラン監督19歳のデビュー作『マイ・マザー』のDVDを見ました。定期テスト前の息子も一緒にです。

主人公は母親と2人暮らしの思春期真っ只中の17歳の少年。どうでもいいことで口論をする母と息子、あまりに息子と私そっくりで笑うしかありませんでした…。

それにしても、どの国でも、母を乗り越えるというのは必要なことなのでしょうかね。