物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

読書会のお知らせ 村上春樹「沈黙」

春の図書館まつりは〈ピッピのくつした〉として小学生向けの絵本を体感する演劇ワークショップと中学生以上向けの読書会をしようと思っています。村上春樹の作品にしようということになり、メンバーのYさんに「沈黙」という作品が良いのではないかとていあんされました。

中・高校向け集団読書テキストということでブックレットも出ているみたいなのです。ただ、小学高学年も参加する可能性があるので、どうかなぁと保留になっているのですけどね。

私が読んだのは、手持ちの「像の消滅」(↓)収録のものですけれどもね。

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内容として、〈いじめ〉というか群集心理の話です。現在は30歳を越えている主人公がいまだに忘れられない、いまだに心の傷が癒えないということで、語る設定になっています。首謀者に対する恨みももちろんあるけれど、どうにも流されてしまう顔のない人々が怖い、その恐怖が消えないという。

中学生以上だったら面白いかもしれないけれど、小学生が楽しめる内容ではないような気がします。うーん、小学生と中学生というのは、深い溝があるのでしょうね。

ふと思いついて、今夜、うちの子どもたち(中学生以上ですが)を相手に朗読をして、簡単な感想を話してみたんです。子どもの印象としては、「普通によくある話だ」「目に浮かぶようだ」とのことでした。

「え、そうなの?」「そうそう」「そうそう」
ということで、あれこれ知ってる話や体験も踏まえて話したのですが、その体験も微妙にずれていて、状況によって色々なバリエーションがあるんでしょうね。

で、気になっていることを聞いてみました。
「これは、どうやったら解決すると思う?」
「うーん、しつこく説明するしかないだろう」「うーん、議論し続けるしかないだろうね」
「ええっ、そうなんだ」なんだかちょっと感動してしまいました。その通りだよね。

というわけで、図書館まつりではできないかもしれないけれど、せっかくYさんに紹介していただいたので、2月の読書会でとりあげませんか?
よろしくお願いします。

【今月の読書会のお知らせ】
12月19日(金)場所は町田市民フォーラム3階多目的室
午前中/マーシャ・ブラウン絵「三びきのやぎのがらがらどん
午後/トーベ・ヤンソンムーミンパパ海へいく」