物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

ペコロスの母に会いに行く

夜になって冷えてきましたね。そのせいなのか、耳鳴り&難聴がやや悪化しているような…。お風呂で温まりたいですが、ちょっとその前に。

先日、ラジオで岡野雄一さんの講演を偶然耳にしました。雑用をしながらだったのですが、お母さんを介護した実感のこもった体験談につい聞き入ってしまいました。それで、その岡野さんのマンガを読んでみたんです。

ペコロスの母に会いに行く」(岡野雄一著 西日本新聞社)です。

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ラジオでは、ちょうど今が介護の時代だからこそこのマンガが受けたのだと岡野さんは謙遜されていましたが、読んでみてそうではないなと思いました。もちろんきっかけであったのかもしれませんが、良い作品はやっぱり良いものなんですね。

まず、絵がとてもいいんです。それから、内容が深い。こんな簡単なセリフでどうやってこんなに深い表現ができるのでしょう。というか実体に即したな描けるのでしょう。

(そう考えると、実体と違う重みを持った表現というのが世の中にはいかに多いかと思い知らされます。)

ラジオで、岡野さんは3・11以降表現しようという気持ちに変化があったと語られ、実は私はそれに共感したのでした。私にも似たような気持ちがあるからです。3・11を表現しようということではなくて、あれ以来、現実を表現したいと思うようになったのでした。

マンガには岡野さんが長崎で生まれ育ち、お母さんが被曝体験を持つことが当たり前のこととして描かれていていることに共感します同じ思いをもつ人はたくさんいるのではないかなと思います。