物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

「シンデレラ」 と ジュンパ・ラヒリ「見知らぬ場所」

24日(金曜日)の読書会の報告です。

午前中は「シンデレラ」について。グリムやペローの童話で知られていますが、たぶんもっとずっと古いお話。メンバーのひとりが中沢新一の「カイエ・ソバージュ」シリーズを持ってきてくれたので、文化人類学的な古い話にもなりました。灰かぶりのカマドの意味や、靴を片方置いてきてしまう意味など。

でも、私たち中年世代にとって慣れ親しんだのはディズニーで、一番大事なのは王子様と結ばれるハッピーエンドだということも認識。

いやいや、同じディズニーでも現代はアナ雪ですから、王子様と結ばれるのがハッピーというわけではないという意見もあり。シンデレラストーリーというのも、結婚よりも、芸能界や社交界の他、仕事で大成功するイメージだという意見あり。

昔話は、やっぱり生きていますね。

午後の読書会のテーマは、ジュンパ・ラヒリ「見知らぬ場所」です。

Nさんに感想(↓)を書いていただいたので、そちらを紹介します。

今日の読書会「見知らぬ場所」はいろんなキーワードがありました。
その中の一つ。人間は変わっていくのだなぁと意識しました。
私は自分が変わっていくのは割と好きな方です。
こうなりたいという願望はそれ程強くなく、流されていくのも嫌いじゃない。
将来を思い描くことができなかった大学生の頃の自分が、今の私を見たら
どう思うのでしょうか。
なんと無計画な! と怒るかしら。 
それこそ、見知らぬ景色でしょうね。
私たち一人一人の今この瞬間は、過去の自分から見るとすべて見知らぬ場所に生きている、という風に読むこともできるのかなぁ。
思い描いた未来と全然違うけど、悪くない。
そういう人生の幕切れだったら、結果オーライですけどね。