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物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

光の届かない国

先日、高校演劇の地区大会があり、私も観に行きました。私が帰ったあとの公演を観た子どもに、都大会出場はならなかったけれど和光高校の演劇が良かったよ、と話を聞きました。『光の届かない国』というストーリーだけ聞くと救いのない物語。

厚い壁でできたドームの内側にある小さな国は、太陽の光や空気や水を最先端の機械につくってもらっている。でも、二年後に機械が停止することが決まり、ドームの壁を壊すことに。そこで、道具もなく、ツルハシだけで作業している若者たち。難航する作業に、労働者はどんどん減っていく。そして、機械が停止するのは、二年後ではなく数日後だとわかる。つまり、どんなにがんばっても、みんな死んでしまうと。

現代の高校生は、こういう物語に共感するのだなぁと思いました。私が観た学校の公演も、救いのないものが多かったのですよね。

近頃演劇から遠のいていますが、ちょっと気になって、岡田利規『現在地』という戯曲集を読みました。これも、社会不安を架空の設定にそのまま移行して物語にしたもの。一番新しいせいか、三作目の「地面と床」にもっとも共感しました。

ただ、ちょっとひっかかったのは、男女の間に厚い壁があること。女性として読むと息苦しく感じます。高校演劇のほうが男女の壁が薄く、お互いに協力し合える準備ができているような気がしました。そこが救いなのかなぁ…