物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

はっぴぃさん ロミオとジュリエット

今日の午前中の読書会は、絵本「はっぴぃさん」(荒井良二さく)についてみんなで語りました。何度かとりあげている本ですが、新年ということもあるのか、新たな気持ちでしみじみ味わうことができました。

はっぴぃさんというのは正体不明。カタツムリなのか、ウサギなのか、リスなのか、ハトなのか? まあ、そのどれてもないのでしょうね。山の上の大きな石の上にときどきあらわれて、なんでも願い事をかなえてくれるらしいのです。

絵本には二人の子どもが出てきます。のろのろの男の子は、のろのろじゃなくなるように、あわてんぼうの女の子は、あわてなくなるようにお願いしにはっぴいさんに会いに行くのです。

その、自分の良くないところを反省して変えようという気持ち、そういう気持ちにはなかなかなれない世の中で、その前向きな祈りをもって山に登っていく子どもたち。そして、自分とはまったく違う人と出会って、その相手を認めようとする姿勢にもグッときてしまいました。難しく高尚な祈りよりも、生を肯定する純粋な祈りのように思えまして…。

物語から離れて日本人的な祈りから、お米のこと、ラスコーの壁画についてなど、新年にふさわしい色々な話ができて良かったと思います。

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これ、先日行ったラスコー展で撮った写真ですけれど、ちょっと「はっぴぃさん」に通ずるところがあるような気がします。

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午後の読書会は「ロミオとジュリエット」でした。誰でも知っているセリフまである、超有名なシェークスピアの作品。

ここにもラスコーに通ずる生を肯定する祈りがあるような気がします。まだ14歳にもならないジュリエットの思いの深さ、力強さに励まされました。