物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

どこでも読書会

図書館まつりでは、ピッピのくつしたの読書会も開催しました。参加者は中高生以上対象ということで、若い人が来てくれると嬉しいなぁと思っていました。「若い人の意見が聞けると思って来ました」とおっしゃる大人世代のかたもいるくらいでした。

なんと、始まる前に返ってしまった高校生、終わってから来た大学生もいましたが、ばっちり参加してくれた高校生・大学生もいましたよ。良かった~。

テーマは、先日の例会でとりあげた中島敦山月記」です。朗読が終わると、早速、高校を卒業したばかりの女性が、自分の体験に重なるという話をしてくれました。身につまされるということでしたが、虎にならずに吹っ切れた清々しさが伝わってきました。

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若いかたに先に発言をしてもらったのですが、もやっとしているところはなく、かなり明快に読み解かれていきます。ピンとこなかったらしい大人世代のかたは、ストレートな若者の意見を聞いて「細胞が入れ替わった。どういう物語かわかった」と。そういうことってありますね。

私がなるほどと思ったのは、若者が「主人公の自重癖は今の言い方では、自虐のこと」と言っていたこと。自虐というのは実は逃げのことであって、言われる前に自分を落として他人から批判されることから必死に逃げていることなのではないか。他人から批判されるのがものすごく嫌なんじゃないかと。メモしている人も多かったのではないかな。

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その後、意見は途切れることなく渦巻いて、盛り上がっていきました。前回の読書会に参加していたメンバーからも、幅広い視点からの意見があって面白かったです。良い読書会でした。

昔、私が参加していた読書会では同じ本をいつも2回続けて読むことになっていました。読書会の後に少し時間を置くことで物語に深く入ることができるからなのでしょう。ピッピではつい時間がなくて1回で終わっていましたが、やっぱり2回読むことは大事なのかなぁ。

参加してくださった皆さん、ありがとうございました。