物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

創作表現講座

試みに創作表現講座というのを始めています。ごく少人数のプライベートな講座ですが、みんなピッピのメンバーですので、ピッピの活動とも言えなくはないです。

実は、一年くらい前に頼まれたのですが、私は文才がないので文章は教えられないといったんお断りしたのです。世の中のルールにのっとった適切な言葉を適切につなげていくというのは恐ろしく苦手ですから。興味関心があることについては際限なくしゃべり続けられるのですが、心が動かないとずっと無言でいて平気なタイプです。

でも今年になってもう一度声をかけていただき、よくよく話をしてみたら文章技術を学びたいということではないらしいのです。私は何を教えられるのだろうと考えているうちに、今まで色々なことから学んできて、私だけのやりかたで積み重ねてきたことは確かにあるなぁと気づきました。

思わず心が動いて引き受けることにしたのですが、謝礼もいただけるということになり、これは真面目にやらなければいけないなという気持ちにも改めてなりました。このあたり、自分で思った以上に気持ちが変化するのに驚きました。やはり、人間は責任を持ってやる気にならないと、ろくなことができないということなのですね。

先日は新宿御苑の新緑の中、参加者の皆さんとお弁当を食べたリ散歩したり。そんな体験をもとに、なんと、私小説のさわりを書いてもらうことに。作品として書く以前に、私小説を書くことで自分の中に深く入ることだけでなく、色々なことに気づいてもらおうと思ったのです。

参加してくださった方々の文章はそれぞれまったく違っていました。常識人に見えて、皆さん本当は個性的なのでしょうね。独自の世界を構築すべし。

でも、絶対に競争しないでね、と言いました。競争ってホント不幸の芽だと私は思うんですよ。

私小説について考えるのには、安藤宏先生の著書を参考にさせていただいています。とても勉強になります。