物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

創作表現講座パート5

3月から画用紙の工作から始めた創作表現講座。4月には新宿御苑を散策し、そのことを文章にしてもらいました。それを何度か書き直し、今回は季節の移ろった新宿御苑を再訪しました。文章は8月までに完成させようという目標です。

f:id:machienpro13:20180709150904j:plain

f:id:machienpro13:20180709144452j:plain

文章に限らず、創作するときの基本は自分がどこに立っているのかを認識することではないかと私は思うのです。もちろんそうじゃないという考え方もあると思いますが、原則は人に伝わる文章というのは立ち位置がぶれないものだと思います。

そういうことは半分当たり前のこととして普段はあまり意識していなかったのですが、参加者の皆さんにあれこれ説明をし、皆さんの書く文章を読んでいるうちに、ここが一番のポイントなんだなぁということを思い知らされました。文章力ではまったくないのです。

小説というものは、小説とは何かということを自ら常に問いながら発展してきたのだと思いますが、それはきっとそういう意味なのですね。個人ということだけでなく、人間の立ち位置は普遍ではありませんし、近年は目まぐるしく変化していると言ってもいいですよね。

その中で自分の立ち位置を見つけるということは、自分が自分をコントロールしていくときに絶対に必要です。それを探っていくのが小説なのかもしれません。

この日はひとつお試しの文章を書くことからスタートしました。自分の中に入って行くということを外側の体験としてするということ。それを文章化すること。これは試みなので皆さんそんなにピンと来なかったようですが、人による違いが如実に出てきて驚きました。後からじわじわ効いてくるのではないかと期待。

f:id:machienpro13:20180709144527j:plain

千駄ヶ谷門から出て、ふりかえりにカフェでひと休み。変わった店名。参加者のAさんが店主に尋ねると、よく読んだ芥川龍之介の小説に出てきた言葉をもらったそうです。