物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

27日のお茶会と読書会、ありがとうございました。

27日の報告をします。

午前中のお茶会。メンバーの近況報告からだいぶ踏み込んだ話になり…そうそう、メンバーがいつもと違ったせいか意外な方向に展開し、広がっていきました。

話題作りに絵本を読もうと思っていたのですが、不思議に最初から関連した話題にもなっていて、教育やアートの話から、化石やロシア料理や海外からの留学生のことなど。最後に読んだ絵本も皆で読むと楽しいものですね。

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読書会は安部公房の短編『闖入者』、昭和27年に発表された作品です。

若者が住むアパートの部屋に、突然大家族がぞろぞろやってきてノックします。中に入れしまったのでしょう、そのまま住み着いてしまいます。あろうことか若者よりもアパートの住民たちと仲良くなってしまいます。民主主義の多数決の原理を使う彼らに対し、若者はうまく反論することができません。ガールフレンドまでとられてしまい、どんどんひどいことに…。

戦後入ってきた民主主義の落とし穴について書かれているのではないかという意見から読書会は始まりました。確かに、民主主義を標榜する一家はもっともらしいことを言いますが、何かがおかしい。

そうだとして、若者はどうすれば助かったのか?助かる方法は?

そもそもまずかったのは、若者がアパートの住人と仲良くしていなかったこと。人と繋がることが苦手なのでしょう。簡単に人を信用してはいけないけれども、信用しないと始まらない…。

感想の一部。

「主人公の視点で闖入者のなんと怖いことかと読んでいましたが、すべての闖入者が悪意を持っていたわけではないとの感想にハッとした」

「突破口は相手をよく見ることだった。ただ敵だと思って見ていると何も見つからないけど、敵もすべて同じ考えじゃない。案外敵じゃないのかも」