読書会のあと、また大雪
まさか、こんなに雪が降るとは思わなかったですね~、読書会、雪のわりには出席者も多かったです。
読書会の一冊目は絵本『すてきな三にんぐみ』です。有名な作家、フランスからアメリカに渡った頃の若きトミー・ウンゲラーが娘さんのために描いた絵本。孤児のティファニーちゃんを丁重に扱う三人組の様子に心温まりました。
でも、子どもたちが「怖がるから」と読み聞かせで採りあげようとして却下されたという話もありました。話題のドラマ「明日、ママがいない」と比較した話でも盛り上がりました。
午後はミランダ・ジュライの短編集『いちばんここに似合う人』から、読書会には一作目の『共同パティオ』を選びました。他の物語もみんなそうですが、なかなか不思議な語り口です。
語り手である主人公は、デザイナーのヴィンセントと医療助手をするヘレナ夫妻と同じ家の一階と二階に住み、一階には共同パティオがあります。ある日、ヴィンセントと二人でパティオに座っていると、彼がてんかんの発作を起こしてしまいます…。
頭の中の妄想をすべて書いてしまっている面白さ、リアルさ、異常さ。読書会ではいろいろな話になりましたけれど、でも、なんでか元気付けられます。真面目でまっとうなヘレナに比べて、語り手の主人公が正直にめちゃくちゃな心情を語るところ、そういう自分の感じ方って大事だよね、という話になりました。
やっぱりひとりよがりの読書だけでなく、みんなで読書会をしてあーだこーだと議論することで、読書体験は深まるものだなぁとしみじみ思いました。
今度、読書会の方法についても何か書きますね。
で、読書会のあと、帰宅途中に携帯で撮った写真です。この色合い、今日読んだ『すてきな三にんぐみ』を思い出しました。
近道するために公園をつっきって。吹きだまりでは長靴が埋もれそうでした。
階段はなんとか上れました。誰かがもう雪かきしたのでしょうか。明日の雪かきは大変だぁ…
そして、翌朝…
雪かきして汗びっしょり。
家族は逃げるように出かけていってしまい、昨夜喘息の発作を起こした私がひとりで雪かきをしているという…。家族全員が働かないアリ(つまり『共同パティオ』の語り手的に)だと、主婦が主義を変えて(ヘレナのようにてきぱき)働くことになってしまうんだな、と実感。