物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

短編小説

性懲りもなく雑誌「抒情文芸」に投稿しようと短編小説を書いています。詩もそうなんだけど、小説をどう書くかなんて誰からも学んだことがないので、書き方などまったくわからず完全に自己流です。そういうものなのかな?

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それでここ2年くらい小説を書いていて思うのは、進化しているのか後退しているのかわからないけれど、とりあえず書き方はだんだんに変わっていくものだなぁということです。方法が確立するとかじゃなく、少しは計画性が出てくるとかでも、要領がわかってくるというのでもないんです。紆余曲折を経ながらも、変化はしているというか。

今回は出だしが遅かったので半ば諦めていたのですが、最近もやもや考えていたことが突然形をとり始めました。ああ、これこれ、と目を凝らしていくと、不思議にだんだんはっきり見えてくるといったような感じでした。なんだろう、だんだん、自分の純粋な興味に近づいていくということなのかな。

確かに、モチベーションを保つためには、一般的なことを書こうと努力したところで行き詰まるんですよね。だって、純粋に自主的にやっていることですからね。自分が面白いと思うことを書かないと続きません。この自分の興味が向くところというのは、正直どこなんだかさっぱりわからないんですけれど、書いているとだんだんと、ああ、自分はこんなことに興味を持っていたんだなぁと分かってくる感じです。

今書いているその短編の主人公はコミュニケーションの苦手な30歳の人。あとは70代後半くらいの人が出てきます。どちらも書いている私からは年代的に遠い人たちなんですが、世代的にわからないところを想像するのが面白いのかもしれません。

それで、もうそろそろ投稿の締め切りが近いので、今日は家事から逃れてゆったりカフェで推敲しようと雨の中、傘をさして家を出ました。ところがですね、家から駅前まで、実はなかなか険しい道のりなんです。森はあるし、長い坂道もあるんですよ。 

途中、(はぁ…疲れた)と思ってぐだぐだと歩いていたら、向かい側からシルエット的には同世代くらいの人がしゃきしゃき歩いてきたんです。シャープに挨拶してきたので、あれ? とよく顔を見たら、確か80歳くらいになったはずのAさんでした。「お元気ですね」といつも言うのですが、もうそういうレベルを越えていると思いましたね。私がだれているのを、Aさんにちょっと笑われました。Aさんの家は駅からは私の家よりもずーっと遠いのですよ。 

Aさんに体力で負けていることにショックを受けて、でも、気をとりなおしてカフェへ。そこでぼんやりしていたら、ちょうど30歳くらいの知人のBさんに声をかけられました。私の書いている小説の主人公とほぼ同じ仕事をしている人です。私の受け答えが支離滅裂だったらしく、Bさんにも怪訝な顔をされてしまいました。 ……いや、疲れているんですって。

それにしても、AさんとBさんをモデルにしようとも考えてもいのに、身近なところに背景が似ている人がいて愕びっくり。いや、中身は全然違っていますからね。むしろ、やっぱり自分かな…と。 

11日金曜日はピッピの読書会です。午前中はアンデルセン雪の女王」、午後は綿矢りさ「亜美ちゃんは美人」です。是非ご参加下さい。

昼食をとりながら、午後の読書会のあと、読書案内「ピッピのくつした」の編集会議もあります。