物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

『3びきのくま』と『エレンディラ』

今日はトルストイの絵本『3びきのくま』とガルシア・マルケス『エレンディラ』の読書会がありました。

『エレンディラ』は、ちくま文庫のタイトルだと「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」となっています。確かに、その通りの物語です。

『3びきのくま』を選んだのは、くまの家に入り込んだ少女がスープを飲んだりイスを壊したりとやりたい放題やって逃げて終わりというのが釈然としない、というメンバーの意見があったからでした。モラル的にもどうなのか、と。

でも、今日、絵本を読んでもらって思ったのは、純粋に楽しい物語だなぁということでした。物事の中身よりも、表面的な規則ばかり気になってしまうというのが最近の風潮にありますが、そういうことが結果としてむしろモラルに反する行動を促してしまうこともあるのでは、という話にもなりました。

うーん、これは私の難聴のストレスとも関連するかも…。

びっくりしたのが、ふたつの本に関連するところがあるとはまったく思っていませんでしたが、読書会をしているうちに、もしかすると似ているのかな…と思えてきたこと。
どちらも女の子が特殊な体験をした後に、危険から逃げるお話なのですね。ただ、くまの家に行った小さな女の子が窓からひらりと逃げるのに対して、20年も鎖で縛られ、もう小さくはないエレンディラが逃げる体験はあまりにディープ。

どうしてここまで逃げられなかったのでしょうね。そのときになってやっと「エレンディラの顔は急に、二十年の苦労も授けえなかった、一人前のおとならしい分別臭さを帯びた」というところ、印象的です。その後、どこまでも走っていってしまうのですよね。


ふたつの本に関連することがもうひとつ。メンバーのひとりが持ってきていた「ユリイカ」の特集にどちらもなっているんですね(笑。

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すみません。今日は皆さんの話を聞きとるのが大変で、油断したところは聞きとれていません。それでいながら好き勝手言っちゃったけれど、大丈夫でしたかね? コメントがありましたら、お願いします。

疲れてしまったので、今日は早く寝ます。おやすみなさい。