物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

明日は読書会です。

4月17日(金)10時から12時は〈子どもの本の読書会〉です。
かつてあった貿易センタービルで綱渡りした実話をもとにした『綱渡りの男』という絵本について話します。今までの絵本とはちょっと違うので、どんな話が出るのか楽しみです。


13時半から15時半の〈ささやかだけれど役にたつ読書会〉は、マーガレット・アトウッドの『侍女の物語』をとりあげます。極端な身分社会、女性は文字を読むことも禁じられているギレアデという架空の国が舞台。子どもを産む侍女という役割のみを担わされた女性の語りで物語は成り立っています。

彼女たちは文字が読めないだけでなく、人目につく赤い服を着せられ、白いかぶりもので視野を狭くさせられています。

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『侍女の物語』は、1985年に出版されてから各国で翻訳され、映画化もされています。齋藤英治氏のあとがきによると、ニューヨークタイムズの書評にはこんなふうに書かれたそうです。

マーガレット・アトウッドが我々に見せてくれるのは暗澹たる世界である。……だが、その世界は実に豊かな感性によって捉えられている。それによって、ミス・アトウッドは、大方の作家が失敗してきたオーウェル風の反ユートピア小説を書くことに成功した。……いや、それだけではない。これは手に汗握るスリラー小説であり、心理学的な考察であり、言葉遊びでもある。実に豊かで複雑な作品であり、文句なしにアトウッドのこれまでの最高傑作だ」と。

ほとんどが、あるひとりの女性の語りで成り立っている小説になのですが、色々中九度からの計算の上に成り立っており、アトウッドの身内は科学者が多いということにうなずかされる小説です。