物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

影裏 すべての見えない光

第157回芥川賞受賞の沼田真佑『影裏』を雑誌「文学界」で読みました。マスコミの情報から予想していた物語とは全然違っていたので驚きました。

選評にマイノリティ文学という言葉がありましたが、そうか日本ではマイノリティってこんなに大変なんだなぁとため息が出ました。というか、それは私も常々感じることで、どこにいってもみんなが気遣い心遣いをしながら団子のように転がっていく中で、ちょっと外れたものを探して攻撃しようという空気があるんですよね。

若い頃は、そういうのは時代とともになくなって世界は広がってくのかと思っていましたが、そう簡単ではないですね。もちろん時代が進んで広がっているところもあるのでしょうけれど、しぼんでいる箇所もありますからね…。

小説には釣りのことがあれこれ詳しく語れていました。先日来はまっているアンソニー・ドーアの小説にも、ちょうど釣りのことが書かれていたので、比較して面白く読めました。

今読んでいるのは『すべての見えない光』です。この本の表紙の写真、なかなか好きです。

f:id:machienpro13:20170804094246j:plain