物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

「和解」の読書会は盛り上がりました。

「和解」の読書会はテーマがテーマだけに難しいなと思っていたのですが、たまたまいつもと違う組み合わせのメンバー、新しい参加者もあったせいか、不思議な盛り上がりかたをしました。

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田山花袋の「蒲団」を読んでいましたので私小説ということを考えることになりましたが、「和解」と比べると「蒲団」はやはり創作だなと感じられます。語り手と主人公の距離がはっきりあるのです。

でも、「和解」は語り手と主人公が非常に近く、ほとんど同一人物と言っていいほど。こういう文章はどうやって書くのだろう、書けるものなのだろうかと疑問を持ちました。つい気になって、実際に書いている参加者につい色々聞いてしまいました。

(どうやって創作するかという話にまでなり、思わぬ貴重なお話を聞く機会となりました。ありがとうございました。)

私自身は自分にこれほど近い主人公で小説を書くことはやったことがありません。多少共通するところはもちろんありますが、客観的に見るための距離は大事です。あまりに近いとあれこれ状況が見えなくなりそうで怖いんです。逆に近づこうと思っても近づけなくなっていて、最近はあえて近づいてみようとも思っていました。

読書会でしみじみ思ったのは、自己肯定感が強いと自分を語れるのかもしれないなぁということです。私にとっても発見の多い読書会でした。