物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

縛られた男

感染が心配との声もあり、先月末の読書会はせりがや公園、桜の木の下で行いました。
取り上げたのはイルゼ・アイヒンガー「縛られた男」です。ややカフカ味も漂う不可解な物語。ウィーン生まれ、23歳で終戦を迎えたユダヤ系の作家ですので、やはり戦争体験が色濃く反映しているのでしょう。

明るい日差しの中で目覚めた男は自分が縛られているのに気づくところから小説は始まります。この縄はいったい何なのか、その後戦うことになる狼とは?
現在の世界がこんな状況下のため、どうしてもコロナウィルスにたとえてか希釈したくなりました。それどころかコロナウィルスとは何であるのかという話にも。
少しスッキリしたのは、物語には当然に結末があり、…もちろん単純な終わり方ではありませんが…先の見えない状況を打破する想像力を刺激してくれたこと。
読書会の醍醐味ってそこですね。
それから、運動不足を解消するために体操もしました。