物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

春に君を離れ 読書会報告

先月のクリスティ「春に君を離れ」の読書会が面白かったので少しだけ報告。
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この本を読むのは2回目ですが、いかにも主婦という主人公のジョーンに前回にもまして共感することができず、これはしんどい😓と頭を抱えてました。

ジョーンは世間一般のルールだと自分が信じるマイルールを家族や身近な人に執拗に押しつけます。そこまでするジョーンの自信はどこからくるのか?いつも100%自分が正しいとどうして信じられるのか?

世の中、少しでも普通から外れていると風当たりが強くなりますが、そういうときに真っ先に攻撃してくるのはこういう人です。それを思い出すと読むのが辛いと弱音を吐いた参加者も。わかります、わかります。

でも、ラストの夫ロドニーの冷たく切り捨てる感じがちょっと意外でした。あとがきにロドニーこそひどい奴だという意見もありましたが、ロドニーは味方に思えまして😅

アガサの経歴についてあれこれ調べているうちに、アガサがこういう人をどうやって受け入れたらいいのか試行錯誤しているようにも読めてきました。

「どうにもお付き合い御免な主人公と他のメンバーがどう折り合いをつけて読了したのかを知りたかった」と参加してくださったKさん。
「アガサ女史、大嫌いな女を冷たく優しく微笑みつつねっちり描ききる怖さ」と感想を述べてくださり、私も小説を書く勇気がわいてきました。

アガサ女史の別の小説、これ未読だったので読んでみました。登場人物をこれだけ聞き分けるってすごいなぁ…勉強になりました。
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そのあと小説も書いて抒情文芸に昨日投稿しました。自分と遠いテーマということで「お金」というタイトルに。お金、苦手です。