物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

土曜日の午後

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 人の波に乗って歩いていたらショッピングモールに着いてしまった。びっくりして引き返し、橋を渡る手前で土手に出る。草地におりて歩く。一瞬、日差しに目がくらんで色が反転する。

 夫が「ヘビがいるぞ」と脅かす。河原をざくざく歩く癖がついているのだ。ちゃぽんという音に顔を向けようとするが、丈の高い草に阻まれる。誰もいないと思ったのに三人のおじさんたちが草陰で釣り糸を垂れていた。

 どれも見覚えのある植物がみずみずしく茂っている。そうだった、川に挟まれた低地で育ったから懐かしいのだ。茎をちぎって中身をくりぬいて吹いてみたが、少しも音がしない。昔はどれもこれも複雑な音がしたものだが。

 義弟と待ち合わせまでの時間。首が痛いのは、昨夜寝違えたせいだ。