チャイナタウンからの葉書
小説を書き始めよう、書き始めよう、と思いながら勢いが足りなかったのですが、やっとこぎ始めた自転車のような状態です。抒情文芸の締め切りまでにはまだ1カ月あるので、それとは別に、しばらく自由に進んでみようかなぁと思っています。
先日の読書会でとりあげたアーウィンショーの「サマードレスの女たち」がまだ頭に残っている状態。ブローティガンの「チャイナタウンからの葉書」(池澤夏樹訳)という詩集を読んでいたら「十一月三日」という詩が目にとまりました。
喫茶店に座っている「ぼく」と紙ナプキンの上で眠るハエ。
こいつを起こして ナプキンで
眼鏡をふかなくては。
あそこにいるきれいな女の子を
ぼくはよく見たいんだから。
ハエをこんなふうに見るアメリカ人がいるんだなぁって心が安らぎます。昆虫好きの日本人みたいですよね。