Y字路のつづき
「沖縄では、Y地路に石敢當(いしがんとう)と彫られた石が置かれています。魔物(まじむん)は真っ直ぐにしか進めないので、そこに石があれば、ぶつかったまじむんは砕けとんでしまうのです。」
へえ、なるほど~、と思いました。
Y字路 反転
横尾忠則HANGA JUNGLE
今日は息子と国際版画美術館で今日から開催の「横尾忠則 HANGA JUNGLE」展に行ってきました。
目にしたことがある作品が意外に多いものだなぁと思いつつも、構図と色使いの面白さにすっかり魅せられてしまいました。思っていたより素直でストレートな表現が多く、見ていて気持ち良く、ハッピーになれました。
怪しげなものがたくさん盛り込まれてはいるのですが、健康的でまっとうな色使いにむしろ癒されました。
やはり美術というのは人を元気にするものですねぇ。
読書会、総会&懇親会、ありがとうございました。
昨日は2つの読書会を挟んで、総会&懇親会(豚肉白菜鍋)でした。重いお鍋と具材を運んで用意してくださった方々、ありがとうございました。…それにしても、大きな2つの鍋があっという間に空!!
参加者40代、50代、睡眠時間が少なく、体力消耗している主婦が多いそうですので、栄養補給が必要なのでしょう。疲労で体調を崩されているかたも多いようですので、気をつけてくださいね。
そんな時間の前後にややボリュームを落として開催した2つの読書会でしたが、どうしてどうして、両方とも発見多い時間となりました。
午前中はエリック・カールの絵本の読書会。
そうそう、ちょうど今日から世田谷美術館でエリック・カール展が開催されています。初日の今日はサイン会もあるそうですよ。
まず「パパ、お月さまとって!」の絵本の朗読から始まり、読書会参加者のみなさん、様々な絵本を持ち寄ってくださったので、ページをめくって比べてみました。印象としては、やはりアート寄りの絵本なのだなぁと実感。表現のアプローチアートが言葉によるものと視覚美術によるものの違いが見えてきました。
まだ小さいお子さんにも理解しやすいのは、そういうわけなのですね。でも、言葉によらない情報がたっぷり入っているのですよね。「はらぺこあおむし」は私たちのワークショップでも使いますが、そのあたりが演劇ともマッチするのでしょうね。
午後の読書会は芥川龍之介「羅生門」です。高校1年生の教科書にも載っている作品。みなさん何度も読んでいる作品だと思いますが、あらためて読んでみて、大人になる瞬間を、かなり強烈な情景とともに鮮やかに切りとった作品だということがわかりました。
実は、息子が高校に入学した時期に「羅生門」を音読しているのを耳にして、あっと驚いた経験があるのです。良く知っている作品でしたが、深く読まないでストーリーをなぞるだけではまったく意味がないんだなと実感しました。リンゴの写真だけ見たことがあっても、食べてみなければ何もわかりません(栄養にはなりません)よね。
これはいつか読書会をしなければ、と思っていたので、今回取り上げることができて良かった。大人へ向かう第一歩を踏み出す高校生の教科書に載っているという意味もよくわかりました。
読書会あれこれ
深夜になって、だいぶ強い雨が降っています。季節の変化は激しいですね。
▶文学館の展覧会関連イベントとして、3回連続の流動的読書会を開催します。どなたでも無料で参加できます。朗読の後に読書会をしますので、作品は読んでこなくて大丈夫です。当日、直接ぶらりとお越しください。
《《 流動的読書会 》》
文学館ことばらんど2階展示室 18:00~19:30
4月28日(金)安部公房「魔法のチョーク」
5月26日(金)ミランダ・ジュライ「水泳チーム」
▶ピッピのくつしたの読書会の予定もお知らせしておきます。こらは会費(何回参加しても年間千円)です。楽しくやっていますので、気楽に参加してください。
《《 子どもの本の読書会 》》
町田市民フォーラム3階 多目的実習室 10:00~12:00
4月21日(金)エリック・カールの絵本(この日は総会のため11:00まで)
5月26日(金)絵本「きみの行く道」ドクター・スース
《《 ささやかだけれど役にたつ読書会 》》
町田市民フォーラム3階 多目的実習室 13:30~15:30
6月23日(金) 高橋源一郎「文章教室1」(『動物記』より)
▶総会&懇親会のお知らせ
今年度のピッピのくつした総会&懇親会を4月21日(金)11:00から行います。
白菜と豚肉のお鍋を用意いたします。食べるための器と箸はご持参ください。
(おにぎりなど主食を持参すると良いと思います。)
Novel 11,Book 18
今日はついに恩田川に花見に行ってきました。うわさには聞いていましたが、みごとです。
本当に、満開ですね。
なんと、カラスも花見をしていました。
川沿いに歩いて、道端のベンチで休憩しながら優雅に読書もしました。
先日、村上春樹訳『結婚式のメンバー』を面白く読んだことに気をよくして、もうひとつ春樹訳の本、ノルウェー作家ダーグ・ソールスターの『Novel 11,Book 18 ノベル・イレブン、ブック・エイティーン』(中央公論新社 2015)を読みました。
主人公は50歳になったばかりの男性。物語はかなり普通な感じに始まるのですが、その普通な感じでは考え難いアクロバティックな展開があり、かと言って物語の空気を乱してもいない。こんなのアリか?と、その展開になかなかついて行けないうちに、それが伏線になっていて、次の宙返りに。ラストには度肝を抜かれました。
訳者あとがきには「とにかく不思議な小説」と書いてありました。不思議というかなんというか…そんなに悠長に感想は私には言えませんが、それは私が同じ年頃で同じような問題意識を持っているからなのかもしれません。