ポエケット2017
昨日は江戸博で開催されたポエケット2017に行ってきました。
夫の詩の同人誌「ポエムロゼッタ」のブースのお手伝いをしつつ、私の個人詩集もおいてもらって販売しました。
宣伝が少ないせいか……すみません、私も宣伝してませんでした<(_ _)>……年々お客さんが減っているような気がします。それでも、予想より売れた気がします。応援にきてくださったかたがたに感謝。
気がします。
お昼には来てくださった方々とちゃんこ鍋を食べました。最近バテ気味で食欲がなかったはすなのにたくさんいただきました。
会場では昼と夕方にリーディングイベントも。
夕方、大急ぎで片づけてポエムロゼッタ編集長を囲んで打ち上げに。ひとつのイベントが無事終了して安堵。
ピッピの発行ももうすぐです。乞うご期待!
ライオン――25年目のただいま
忙しさにかまけているうちにどんどん日が過ぎて行ってしまいます。恐ろしい……。
書こうと思って書いていなかったことを。
これからの時代、世界に通用する思考力をつけることが教育では大事なんだろうねぇと息子としゃべっていたところ、彼が言うには「思考力をけるには、子どものうちに思い切り自由に遊ぶことで、中学生以降は読書だよね」と。確かにそうなんですが、そういうことって、経験がない人にはわからないし、経験があってもある閾値に達していないとわからないのかもしれません。
読書会の効果は絶大だと思うのですが、まあ、そんなことは誰も言いません。学校教育ではノウハウを学んで、正解を求めることばかりしているので、読書会でも、人によっての読み方の違いを楽しむことがなかなかできません。ついノウハウを学んでしまうのでしょう。ノウハウを学ぶから思考力が育たないんですが……。
そんなことを考えていた先週末、ふと思い立ってひとりで映画に行きました。実話をもとに映画化した「ライオン――25年目のただいま」という作品。インドで5歳のときに迷子になったサルーはオーストラリアに養子にもらわれていって成長するのですが、立派な若者になってから突然、忘れていた過去を思い出すのです。
↓こんな写真しかありません。ぎりぎりで入れました。満席でした。
実話だからというわけではなく、長く生きてくると過去のちょっとした事柄がその後の人生を大きく変えていくということを幾度か経験しているので、心揺さぶられてしまうのかもしれません。自分のこととして想像してしまうのです。また、幼い少年の前向きさが伝わってきて、なんとも懐かしい気持ちになります。
小さな子どもにとって、迷子になるというのは明らかに不運なことです。それも、うっかり回送列車に何日も閉じ込められてしまい、言葉の通じない街まで行ってしまうのです。一歩間違えればどれほどひどいことに巻き込まれるかわかりません。
でも、そこで彼がどういう行動をとっていくのかというところが見どころだと思いました。彼は素直で、どこまでも前向きなのです。自分自身を信頼しているので、常に自分で考え、最善の選択ができるのです。
そのへんはかなり細部までうまく描かれていました。彼の心持ち、彼が何を大事にし、何を基準に判断しているか。たぶん、彼はどんな環境でもサバイブできる可能性が高かったのだと思います。
結局、思考力って、こういうことなのではないかと思いました。
実の母、育ての親に対して持っている彼の深い愛情にもグッときてしまいました。それはもう、愛されるはずですよね。そして、周囲の人や身近な物事に対しての愛情こそが世界と関わりながら問題解決していくための思考力の源ではないでしょうか。
読書会「檸檬」盛り上がりました。ピッピの読書会のよろしく!!
ここのところあれこれ予定を詰めすぎてしまって、やや疲れ気味です。梶井基次郎の「檸檬」の読書会がすごく面白かったのに、まだ報告していませんでした。
去年一年続け、文学館の企画展イベントとして3回プラスされた流動的読書会は、今回初めて、参加者が全員女性だったんです。どうなるのだろうと思いましたが、意外に意見が広がりました。20代、30代、40代、50代、60代の参加者にばらけましたのでね。更に、高校の教科書で学んだことを多くの方が覚えており、高校の国語の先生もおられたのですよね。その上、美術系のかたもいて表現活動について熱く語ってくださったり。
いや~、まるごとここに再現できなくて残念です。
そうそう、参加者のかたに感想をいただいていました(↓)。
「檸檬」の私の読解は、最初にでてくる不吉な塊を、悪いほうへ悪いほうへと押し込めようとしてしまう、今の自分の状況をよく表していました。丸善VS路地裏、病気VS健康。単眼だとどうしても二項対立で把握しようとしてしまう。
今朝、読書会で話に出たように表現することがどういうことかということを頭に置いて読み直してみると、最後の丸善の場面にいたるまでの描写の意味あいも、ぐっと色合いを増してくる。
小説をきちんと読むということが心を軽くしてくれる道を示してくれるんだなとあらためて思いました。ありがとうございました。」
そうですね~。「檸檬」というのは結核を患ったかわいそうな人の優しい目で見なければいけない小説ではなくて、元気になれる小説なのですよね。
流動的読書会はひとまずここで終了です。ありがとうございました。
参加してくださった皆様、ピッピの普段の読書会にも是非いらしてください。
今後の予定をお知らせしておきます。場所はいずれも町田市市民フォーラム3階多目的室です。
★6月23日(金)
午前(10:00~12:00)くすのきしげのりさんの絵本を持ち寄って
午後(12:30~15:30)「文章教室1」 高橋源一郎(『動物記』より)
※その後は、7月21日(金)、8月18日(金)の予定です。
すみません。もうひとつ宣伝。娘がラインスタンプを作ったので、良かったらどうぞとのことです。「ゆるにゃんこの日々」とかいうおもいきり力の抜けたものです…。