物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

草木とみた夢

今月の読書会では、ヨナス・ヨナソン「窓から逃げた100歳老人」について語り合います。2月28日(金)、場所はいつもの町田市民フォーラム3階多目的室です。参加する方はできたら読んできてくださいね。
ただ、この本はベストセラーだと思うのですが、意外に読みにくいという意見も寄せられています。読めなくて参加するのもありですので。どこが読みにくいのか考えるとまた何か発見があるかもしれませんね。
ヨナス・ヨナソンさんはスウェーデンの作家。スウェーデンの代表的な物語といったら、もちろん「長くつしたのピッピ」ですよね!

今日は仕事の後にこの絵本を読みました。
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牧野富太郎さんの植物図鑑はあまりに有名です。私も何冊か本を持っていますが、人となりをあまりよく知りませんでした。小学校しか出ていないけれどもひたすら研究に打ち込み、65歳で理学博士の学位も受けたのですね。
94歳まで一生を好きなことに捧げたというその重みは、絵本を読んでいても十分伝わってきました。本物の知というのはそういうものなのではないかな。油断していたので、つい泣けてしまいましたよ。

幡野広志のことばと写真展

今日は仕事がお休みだったのでウォーキングも兼ね、渋谷パルコにて開催の写真展に。f:id:machienpro13:20200213125930j:plain
少し前に幡野さんの本を読んで共感し、Twitterも読ませてもらって、写真を見たくたくなりました。
でも、タイトルにもあるように純粋な写真ではなくて言葉とセットなんです。それも良かった。写真展を見て、凝っていた気持ちが楽になりました。表現ってすごいなぁ。f:id:machienpro13:20200213124446j:plain
都庁の写真にすごく惹かれました。たぶん見ている視点の自由さに気持ちが解放されるんです。写真の写真でもリアルですね。
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本当にそうだなぁと思います。
誤解を誤解のまま済ますって私にはものすごくストレスです。そういうことが日々多すぎるんですよね。世の中、思考力が大事だと言われているのに、そう言われるほどますます思考が不自由になっていくような…。
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そうなんですよね。どうしてなんだろう?
コミュニケーションに言葉は大事だけど、言葉だけでは足りないのかも。

たぶん、読書会も言葉を読むことが重要なのではないんですよね。その人のことや状況を想像しなければ、それを自分の頭で考えなければ、何も読みとれないんじゃないかな。

みえるとかみえないとか

今月の読書会は2月28日(金)13時半から、「窓から逃げた100歳老人」をとりあげます。午前中(10時から)のお茶会もあります。よろしく(^o^)/

今日はお仕事で、手が空けば児童書にブッカーをかけていました。最初はYouTubeで見た通りにはいかず緊張しましたが、最近は要領がつかめて工夫もできるようになってきました。
こういう手作業は自分に向いているなぁとしみじみ。私のベースは工学部ものづくり系なんだろうと思います。
大昔、中学生の頃に技術家庭科という教科がありました。今もあるのかな? 当時は、女子の場合、1年のうちの1/3が技術科で、2/3が家庭科でした。私は技術科になると10段階評価で成績は10でしたが、家庭科になるとがっくり成績が下がったものでした。2/3技術科の男子が羨ましかったなぁ。
どう考えても理数が得意だったのに、文学部に進みました。苦手教科の国語ばかり勉強して。小説が書きたかったからですけどね。
でも、文学部で小説を書く勉強ができるわけではないことに気づいて、半年くらい技術を学んで電気設備会社に就職。図面をかくのは楽しいし、大好きでした。
子育て終わりつつある時期から、今更ですがまた小説を書きたい熱が上がって、小説書こうとがんばってますけどね。
一般に、女性の人生は回り道ばかりだと思いますが、私の場合は回り道というよりぶつ切れですね。自分的には一貫性があるのに、いつの時代も社会とのズレがある。
というか、いつも左右両方向に引っ張られてどっちにも行けない。でも、真ん中には私の生きる場所がない。
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ブッカーかけの合間にこの絵本を読んで、すっごくわかるなぁと。目の見えない人のことをうまく体感できるように工夫されてる本なのですが、これ、同じだなと。
そう思う女性は多いかもしれませんね。

上野千鶴子さん講演

第20回まちだ男女平等フェスティバルの初日にホールのオープニングとしての上野千鶴子さんの講演に参加しました。上野さんのお話を直接聞いたのは実は初めて。お話はわかりやすくシャープにまとまっているのに内容は構造が複雑で深い。さすがだなぁとため息が出ました。

タイトルは「支え合いと連帯で目指すジェンダー平等社会~男女平等参画はゴールかツールか?」というもの。上野さんはアプローチとして、フェスティバルのチラシのどこにも男女平等参画という言葉がない、すべて男女平等で統一してある、町田の民度は高いんですね~と述べていました。会場の一部が沸いて、そういう意識があるんだなぁと。

上野さんを招いた経緯を私は知りませんが、昨年度東大入学式の祝辞は関係しているでしょうね。講演の中でもその話が出ました。

その恵まれた環境と能力を、人を貶めるためではなく助けるために使ってくださいという部分。そこをノブレス・オブリージュと解釈されることが多いけれど、そうではないと上野さんはおっしゃった。
祝辞のその部分にはまだ続きがある。自分の弱さを認め、支え合って生きて下さい、と。

障害を持ったお医者さんである熊谷晋一郎さんの「自立とは、誰かひとりに依存していると思わないでいる権利」という言葉を紹介して説明してくれました。それはそうです。強者のまま一生を終えられる人なんていませんからね。でも、なかなか理解されないことなのではないかな。

講演前のオープニングセレモニーでは、20年の振り返りごあり、過去のチラシも会場にも展示してありました。

第2回のフェスティバルのチラシに自分の絵を見つけました。このとき、イラストを描いてたんですね。そうそう、乳飲み子を抱えて会議に出ていたんでした。

子どもが生まれたことで、両親と自分の関係の暴力性に少しずつ気づいていた時期。私にとっては非常に苦しく精神が壊れかけていた時期です。
当時は男女平等参画とかジェンダーフリーという言葉がもてはやされていましたが、違和感がありました。そういう言葉を使っても苦しさは軽減されなかったからです。

男女平等参画ではなく本当に大事なのは真の平等ではないのか、という意見を言って、サブタイトルに入れてもらった記憶があります。
壊れかけているだけでなく、今より未熟だった私には、反論されつつそれを言い切るのは大変な負担でした。
結局、そのあとのショックな事件により鬱病を患いました。でも、まあ、それは必要でしたね。
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第20回目のまちだ男女平等フェスティバル

2月1日、2日は、まちだ男女平等フェスティバルがあります。なんと20回目だそうです。ピッピもその少し前に立ち上げたので、今、20年目の活動をしていることになりますが、20年の間には色々なことがありすぎて簡単に回想できません。長く続けることというのは本当に大変なことですね。

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フェスティバル前日の今日、その準備をしてきましたよ。読書会の宣伝やお茶会の宣伝も忘れずに。

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ピッピの展示はこんな感じです。

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皆さん良かったら見てくださいね!

お久しぶりです

新年の挨拶もしないまま、いつの間にか2020年になっています。危うく今月ブログを更新しないままになるところでした(^-^;

暮れに非力だったスマホが使えなくなり新しくしたのですが、その新しいスマホでブログ更新するのがついつい億劫になってました。普通に更新すれば良かったのね(_ _)

 

今年度のピッピの活動は始まっており、今月のチママンダ・ンゴズィ・アディーチェ短編「なにかが首のまわりに」の読書会も先週の金曜日にありました。アディーチェはナイジェリア出身、アメリカで作家活動をしている今注目を浴びている若手女性作家です。

アディーチェの作品はどれも気合いが入ってますが、この二人称の作品は誇りに満ちていて自尊心とは何だろうと考えさせられました。

たまたまグリーンカードを取得してナイジェリアからアメリカに渡った20代前半の女性と、アメリカの白人上流家庭の若者との純愛。その恋愛を深めていく苦しさを描かれています。女性の行動はどこまでも誠実でごまかしがないけれど、だからこそ関係を深めていくのが難しい。

でも、どんな人の恋愛であっても、純愛であればあるほど深めていくのは難しいかもしれませんね。


それで、思い出したこと。

小学3年生の男の子に紹介してもらった「300年まえから伝わる とびきりおいしいデザート」(エミリー・ジェンキンス文ソフィー・ブラッコール絵横山和江訳あすなろ書房2016)という絵本があります。

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物語はそれぞれ4つの時代が描かれていますが、共通するのはブラックベリー・フールというデザートが作られること。

同じ食べものの材料がどのように手に入れられどんな道具を使って誰が作るのか、誰が食べるのか。挿し絵はかなり史実に正確に描かれているようです。

4つの時代の変化から何を読みとるのか?

物語って描かれたところの正確さに支えられながらも、描かれていないところをどう読むのかが重要なのかもしれません。

小説書きたいと思います。

このところ書くことをしないまま時間ばかりが過ぎていました。より集中して書くためにダイエットしようと思ったはずなのに、脂質対策にすっかり心奪われていました。

今まで痩せることなんてまったく考えていなかったので、色々本を読んでびっくりすることが多すぎたのです。これはヤバいぞと。結論として、生活習慣を改善しないと小説なんて書いている場合ではなくなってしまうと。

先日、新しい「抒情文芸」(第173号 2020年冬号)が届きました。9月に書いた小説『原点』が掲載されているのを嬉しく読み返しつつ、あれ以来書いていないことを思い出しました。いや、わかってはいたのですが…。

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心を入れ替えなければ。

まだ今年最後の読書会もありますが、信頼できる友人たちとささやかな忘年会もしました。たまにお酒を飲むのも良いですね。

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時間がなくてもがんばって、もう少し小説を書いていきたいと思います