物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

本の紹介

「海を渡ってきたわが子」

前に紹介したアメリカの作家レイモンド・カーヴァーの伝記を、やっと600ページくらいまで読みました。電話帳みたいな本。長いんだけど、面白い。 カーヴァーはワーキングクラスの出身で、その背景となる文化から逃れられなくて、アルコール中毒になったり…

レイモンド・カーヴァー

色々な本を読み始めはするんだけど次々と挫折して、このところあまり小説も読んでいません。今月発刊された『レイモンド・カーヴァー 作家としての人生』(キャロル・スクレナカ著 中央公論社)も手にはとったけど、何この厚さ、開いたらおまけに二段組み………

夢の話

また新しく短篇を書こうと思っているのですけれど、ヒントが足りず、なかなか形が見えてこなくて困っています。 小説って全部が全部作り事というようにはできないんですよね。核になる部分に真実の経験をもってきて、そこを想像力やら何やらでふくらませてい…

『爪と目』

ここのところの疲れがたまって、ちょっとダウンしていました。やはり、この暑さで無理をすると危険ですね。 昨日はほとんど何もできなかったのですが、今日は少し仕事をして、芥川賞を受賞した藤野可織さんの『爪と目』(雑誌「新潮」4月号)を読みました。…

ジュンパ・ラヒリ

今、ジュンパ・ラヒリの『見知らぬ場所』(小川高義訳 新潮社 2008)を読んでいます。以前話題になって読書会でもとりあげた『停電の夜に』からだいぶ進化していることにびっくりしました。本作はフランク・オコナー賞を満場一致で受賞したそうですが、表題…

元気づけてもらいたくて読んだ本

とりあえず、本はある程度は読んでいるのですが、このところ妙に忙しく、気がかりなことが多くてなかなか創作活動ができません。 元気づけてもらいたくて再読したのが、まずアゴタ・クリストフの自伝『文盲』(掘茂樹訳/白水社)です。この方は2年前に亡く…

ポール・セロー

このところ、どうでもいいことから深刻なことまで色々な悩み事が重なって、自覚のないまま鬱々としていたようなんです。でも、ひとつひとつ地道に片付いてはいて、少し安堵。昼食後のひととき、ポール・セローの短篇集『ワールズ・エンド(世界の果て)』を…

一所懸命さ と J.M.クッツェー

中学校の体育祭を見学しました。ほんの何年か前に行ったときは自分が本気で走ったらまだまだ負けないのではないかと思ったのですが、今回はもう絶対に勝てないなぁとしみじみ実感しました。いや、愕然としました。まさか以前見た子どもたちより、今回の子ど…

ギュンター・グラス

急に気になって『ブリキの太鼓』を読みました。昔の映画が有名ですが、第二次大戦中のダンツィヒ、三歳で成長をストップさせたオスカルがブリキの太鼓を叩き、奇声を発発してガラスを割るという、あれです。 語りの密度の濃さとボリュームに圧倒され、また、…

夜更け、読書

★今後の活動予定(↓終わったものは随時報告していきますね) 5月24日(金)10時~フォーラム3階多目的実習室〈ストレス発散おためしワークショップ〉 ▲ 短時間ずつ別の人が担当して3種類の予定。体を動かす系と、音楽を使う系と、私は詩を書いて発散しても…

最近読んだ本から

『人間仮免中』卯月妙子 先日の読書会の後、メンバーに借りたマンガです。統合失調症の幻視や幻聴の実体験が描かれていています。読んでいて重いのは、マンガとして面白く読めるのだけれど、その病状が深刻なこと。でも、冷静にマンガで表現できるって、表現…