物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

本の紹介

鳥の仏教

お天気も良く、色々なイベントが多い時期なのか、地元の時代祭り(?)で流鏑馬をやるらしく、街中に馬に乗ったりした人々が歩いているのを見てびっくりしました。 文学館でもお祭りをやっており、オープニングでは子どもたちの和太鼓を演奏していました。後…

アドラー心理学

昨日は賃仕事を後回しにして、市と提携している和光大学図書館の更新手続きに行きました。2011年から利用しています。たいていのものが揃っている市図書館ともまた違った基準で本が選ばれているので、利用させていただけるのはとても有難いです。 ところで、…

春にして君を離れ アガサ・クリスティ

私たちのサークルメンバーでお茶など飲んで雑談するとき、最近話題になるのが〈思春期の子育て〉と〈自分の老化〉なんです。そん流れで、ミズタマさんに貸してもらった本。 「春にして君を離れ」アガサ・クリスティ/中村妙子訳 ハヤカワ文庫 です。 主人公…

読書会のお知らせ と 今日は散歩

次回、10月10日(金)の読書会のお知らせです。場所は町田市民フォーラム3階 多目的室です。みなさん、ご参加下さい。初めての方、久し振りの方、歓迎いたします。 ★午前(10時~)は子どもの読書会です。ルーネル・ヨンソン『ちいさなバイキング』について…

神なき時代の、愛なき世界に、愛の国はあるか?

この土日、地元のお祭りでした。 その、人がいっぱいの賑やかな駅前通りのカフェで、プー子さんに借りた中山可穂『愛の国』の後半部を読みました。8年ぶりの新作で、かなりの力作です。近未来小説で、日本でせ同性愛者が弾圧されて収容所に入れられる世界が…

お彼岸 介護入門とくっすん大黒

他の親族は都合が悪くなってしまったので、うちの家族4人で義母のお墓参りに行きました。気持ちはすっかりラフになってしまって、4人ともほとんどそのへんに散歩にでも行くような気分で虎ノ門に。 でも、お寺に行ったら、案外みんなふらりと立ち寄ったみた…

リアリティのダンス

先日映画を観たアレハンドロ・ホドロスキーの同タイトルの自伝『リアリティのダンス』(青木健史訳・文遊社)です。 この本、500ページもあるのと、何やら不可思議で怪しげな世界について語られているのでなかなか読み切れません。帯には著者のいくつもの…

蓮池

まだまだ暑い日が続いております。都心に行ったらあまりの熱帯夜に驚きました。 でも、植物は涼しげ。蓮がみずみずしくて見ていて癒やされました。 いや~、茂っていますね。 ここはどこかというと、この弁天堂。不忍池です。 蕾にシオカラトンボがとまって…

アシナガバチと疎外と反逆

喘息の発作はなんとか未然に防げたのですが、まだ平熱に戻らず、目も痛いし耳鳴りも僅かに残っています。台風のせいもあるのかな。今日は月曜日だし、休んでいるわけにもいかないので平常通りの一日を過ごしました。が、やはり疲れた~。 二日間外に出ていな…

毒婦たち

今日は小説を読む気になれなくて、『毒婦たち 東電OLと木嶋佳苗のあいだ』(上野千鶴子×信田さよ子×北原みのり/河出書房新社2013)を読んでました。 3人の対談の中で語られる毒婦の話はとても興味深いのですが、ぜんぜん別のところに妙に感心してしまいま…

「ピッピのくつした」第16号

皆さん、印刷&製本、お疲れ様でした。 手作りの読書案内「ピッピのくつした」第16号ができあがりました。町田市各図書館や公民館などで手に入りますので、良かったらもらって読んでみて下さい。(または、7月25日の「人間失格」の読書会に来ていただければ…

大人向けワークショップと「亜美ちゃんは美人」綿矢りさ

今度の土曜日26日、町田市生涯学習センター7階ホール(13時~16時半まで)で利用者交流会があります。 そこの分科会②「子育て世代のしゃべり場」(14時半くらいから)で演劇要素をちょっとだけ使ったストレス発散のワークショップをやります。良か…

「限りなく透明に近いブルー」もう少し

読書会が未消化だったので、もう少し「限りなく透明に近いブルー」について考えてみたいと思います。 まず、個人的な最初の出会いについてですけれど、だいぶ昔に少しさかのぼります… 小学校5年生の終わり頃、私は初めて区立図書館に知りました。同級生とそ…

物語性 ユリア・リプニツカヤ

続けて書きます。 ソチ・オリンピックの女子フィギアスケートを見ていて、ユリア・リプニツカヤ選手の演技に愕然としました。スピンの技術もすごいのだけれど、表情や音楽や赤い衣装なども含めた物語性のある、深みのある芸術表現なんですね。すごいなぁ…と…

ジェフェリー・ユージェニデス ネイサン・イングランダー トニ・モリスン

プライベートな事情があってどうなるかわかりませんが、第2回目の東京国際文芸フェスティバル(2014年2月28~3月9日)のいくつかのイベントに参加する予定でいます。関連する作家の小説など読んでみました。 長いものでは700ページを越えるジェフェリー・ユ…

夷狄を待ちながら

昨日読み終えた小説はJ.M.クッツェー『夷狄を待ちながら』です。 夷狄というのは野蛮人ということ。アフリカの、その地に古くから住んでいる遊牧民のことです。その遊牧民と接触する辺境の町が舞台。その町で長年民政官をしている初老の男が主人公です。 …

リュドミラ・ウリツカヤ

ロシア文学というとドストエフスキーやチェーホフばかり考えてしまうのですが、先日ソローキンの『親衛隊士の日』がすごく面白かったので、なんとなくロシアの作家の本に手がのびました。 『ソーネチカ』(沼野恭子訳 新潮社)という、リュドミラ・ウリツカ…

ノーベル文学賞作家 ル・クレジオ氏の講演

2013年12月18日東京大学で、2008年にノーベル文学賞を受賞したル・クレジオ氏の講演がありました。雪になるかもと言っていた日です。雨でしたが、整理券をもらうのに外に並んでいて、あわぁさすがにすごいなぁと思いました。…と言いつつ、9番だったので良い…

明日のワークショップのご案内

12月14日(土)13:30から「親子でダンス!」の3回目になります。講師はダンサーの外山晴菜さんです。小学生と保護者を想定していますが、どなたでもOKです。当日参加もたぶん可能だと思いますので、良かったらお越し下さい。会場は、町田市なるせ駅前市民…

新しい広場をつくる

わたしたちのやっている市民活動を今後どう展開(継続)していくかということは、経済的にだんだん厳しくなる状況下、年々工夫が必要になっています。 そんなことをあれこれ考えている中、平田オリザさんの『新しい広場をつくる』(岩波書店)を読んで、なる…

グレート・ギャツビー

昨日は新しい参加者も迎え、フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』の読書会でした。あらためて読んでみて、やはりすごい小説だなぁと思いましたし、読書会も刺激的でした。 貧しい生まれながらお金持ちになったギャツビーと上流階級に生まれたデイジー…

ジャン・フィリップ・トゥーサン

ベルギー生まれの作家、ジャン・フィリップ・トゥーサン氏の講演会に行ってきました。タイトルは「小説の真実」です。場所は東大本郷キャンパス、訳者の野崎歓先生の通訳でした。 私はトゥーサンの本をデヴュー作の『浴室』から90年前後に出版された最初の…

ウラジーミル・ソローキン

この秋にに翻訳出版されたばかりのウラジーミル・ソローキンの『親衛隊士の日』を読みました。本の装丁も帯もすごすぎ!と思ったんですけど、中身が本当にこの通りだったので、もっとびっくり。 今どき、偽表示に慣れてしまっていていけませんね。装丁の力っ…

童話の挿し絵 と フランク・オコナー

義母に、同人誌に童話を書いたので挿し絵をお願い、と言われて、挿し絵を描きました。童話のタイトルは「太陽灯の先生」です。戦争中の東京浅草あたりを舞台にした物語です。 童話と言っても、そんなに楽しい話ではなくて、挿し絵もちょっとおどろおどろしく…

ざらざらしている感じ『東京プリズン』

ミズタマさんのギャラリーウォークとはらっぱ彫刻展に行ってきました。 展示については、ミズタマさんのブログに詳しく紹介されています。(→http://atelier-maan.hatenablog.com/) でも、ちょっとだけ。 これは、はらっぱ彫刻展です。作品としてきれいに隔…

アリス・マンロー『イラクサ』

雨の日曜日、すっかり読書三昧です。 まず、ロシアの作家ウラジーミル・ソローキンが今月来日したとネットで知って、『愛』という短篇集を読んでみました。暴力やエロスやスカトロジー満載の作品ばかりで、すごいなぁ、元気だなぁとため息が出ました。ドスト…

読書案内『ピッピのくつした』最新号

みなさん、お疲れ様でした! 『ピッピのくつした』最新号を今月11日(金)に印刷・製本・発行しました。実は、全部手作業です。これ、製本の様子(↓)。 今回の特集の目玉は、保護者による小学校の読み聞かせ特集ですかね。色々体験談なども含め、座談会を…

ミランダ・ジュライ『いちばんここに似合う人』

余裕が無くて、少しご無沙汰していました。明日は11月の講座の打ち合わせと、冊子「ピッピのくつした」の編集会議があります。冊子は10日印刷なので、大詰めです。みなさん、よろしくお願いします。 ところで、このところ何をしていたかというと・・・ …

あちらの世界~ハニカム狂

年のせいか季節の激変のせいかここ数日足腰が痛くて、休んでいることが多かったので読書がすすみました。 まず読んだのが堀辰雄「風立ちぬ」です。 婚約者と2人でサナトリウムに入る話です。この時代の結核というのは、国民病ですからね…。ほとんど掘辰雄の…

カーヴァーの伝記を読み終えて

7月26日に紹介して以来、何度か話題にしている『レイモンド・カーヴァー 作家としての人生』(キャロル・スクレナカ著 中央公論社)をやっと読み終えました。だって、二段組みで730ページくらいあるんですよ~。 でも、読んで良かった。作家である著者…