物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

読書会① 絵本『綱渡りの男』

午前中の読書会は、絵本『綱渡りの男』について。

まず、初見で朗読したHさんが最初はのんびり優しく読んでいたのが、だんだん緊迫していくのが面白かった。絵本の物語と、読み手が物語を理解する物語がずれているところに、別の味わいが生まれるのですよね。

たぶん、絵本を理解している人が読めば、前半早めに緊張感を出して、綱渡りをしているところはのびのび読むのが普通だと思いますが、それだけが正しいわけではありません。

それから、絵本は朗読してもらうと遠くから絵を見ることで奥行きが感じられるのですよね。男が綱渡りしている足元に広がる街など。

すっかり忘れていたのですが、昔見た映画の記憶が甦りました。『マン・オン・ワイヤー』という2008年のイギリスのドキュメンタリー映画。1974年の出来事ですから、再現映像とインタビューで成り立つドキュメンタリー映画だったと思います。

読書会では、男がどうしてビルの間を綱渡りしようと思ったのか、危険なことなのにどうして立ち向かうのか、それに似た思いを持ったことはあるか、等話し合いました。

考えてみると、これは午後の読書会につながる話でしたね。午後の『侍女の物語』についてはまたのちほど報告します。