物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

「縄文人」読書会

あまりに暑くて身の危険を感じる今日この頃。皆さん、ご無事でしょうか。

こんな時期に、ピッピのくつしたでは次号の読書案内の縄文特集に向けて活動を始めています。21日(土)は本町田遺跡公園と市立博物館を見学しました。

町田には縄文遺跡が多いとは聞いていましたが、川に沿って広がっていった様子などビデオを見せてもらい、なるほどと思いました。何前年も昔から日本人の祖先が住んでいた場所に今住んでいると思うと縄文エネルギーをもらえるようで嬉しいです。

様子や写真など、ミズタマさんのブログにアップされていますので、こちらをどうぞ。

→ 縄文が熱い! - アトリエまあんのサイエンスアートな日々

見学の後、徒歩でアトリエまあんに移動。と簡単に書きますが、昼過ぎの日差しの下を15分歩くのはかなり難儀しました。ミズタマさんの案内で迂回し、なるべく日陰の道を通ってアトリエ到着。

読書会の前に、まずは水分補給。体を冷やすためにアイス、おせんべいやポテチなどで塩分もとりました。梅干を食べつつ床に横になる人もいました。写真に写っているのは途中でとってきたほおずきです。

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読書会でとりあげたのは、私が2年前に季刊誌『抒情文芸』に投稿した「縄文人」という20枚の短編。前日にも一度読んだのですが、朗読してみてあらためて、前に進むために縄文に立ち返ろうとしている物語なのだなぁと実感しました。小説の話だけでなく、縄文に関する話でも盛り上がりました。

ミズタマさんのご提案で、今月の読書会7月27日(金)の前の「リフレッシュお茶会」で「縄文人」の続きの読書会をすることに。町田市民フォーラム3階 多目的実習室
10時~12時で2回目を行いまーす。

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科博の特別展「昆虫」に行ってきました。

Twitterなどで情報を見て行きたいなぁと思ってうちの子どもを誘ったのですが、マニアの人は勝手に行けなどと言われてしまいました。え、なに、そういうふうに認識されている? マニアではなくて純粋な好奇心なんですけれども。

でも、子どもたちでにぎわう夏休みは避けたほうがいいかと、昨日の早朝に家を出て行ってきました。会場はこんな感じのルートになっていましたね。

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入ってすぐのところから結構リアルな巨大な昆虫模型があり、妙に心を満たしてくれました。昆虫にどうして惹かれるのか(いや、普通に惹かれるということ)をあまりきちんと考えたことがなかったのですが、まず形状が面白いんですよね。それを大きくして見てみたいという願望があったんだなぁと自覚しました。

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模型以外にも昆虫をいろいろな方法で把握できるように工夫されていて、色々な感覚を使って楽しめるかゆいところに手が届く展示でした。私は今よりも子どもの頃はもっとずっと昆虫が好きだったので、子どもの頃だったらどんなに感激しただろうと。

でも、気がついてみると、まだ夏休みじゃないので未就学の子どもさんが多かったせいかもしれませんが、意外に女の子が多いような気がしました。話しかけてくる子も多いのです。女の子が虫嫌いになるのって、本当に虫が嫌いというよりも「女の子は虫が嫌いなもの」という世間の常識に合わせているだけなのでは?と思ってしまいました。

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創作表現講座パート5

3月から画用紙の工作から始めた創作表現講座。4月には新宿御苑を散策し、そのことを文章にしてもらいました。それを何度か書き直し、今回は季節の移ろった新宿御苑を再訪しました。文章は8月までに完成させようという目標です。

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文章に限らず、創作するときの基本は自分がどこに立っているのかを認識することではないかと私は思うのです。もちろんそうじゃないという考え方もあると思いますが、原則は人に伝わる文章というのは立ち位置がぶれないものだと思います。

そういうことは半分当たり前のこととして普段はあまり意識していなかったのですが、参加者の皆さんにあれこれ説明をし、皆さんの書く文章を読んでいるうちに、ここが一番のポイントなんだなぁということを思い知らされました。文章力ではまったくないのです。

小説というものは、小説とは何かということを自ら常に問いながら発展してきたのだと思いますが、それはきっとそういう意味なのですね。個人ということだけでなく、人間の立ち位置は普遍ではありませんし、近年は目まぐるしく変化していると言ってもいいですよね。

その中で自分の立ち位置を見つけるということは、自分が自分をコントロールしていくときに絶対に必要です。それを探っていくのが小説なのかもしれません。

この日はひとつお試しの文章を書くことからスタートしました。自分の中に入って行くということを外側の体験としてするということ。それを文章化すること。これは試みなので皆さんそんなにピンと来なかったようですが、人による違いが如実に出てきて驚きました。後からじわじわ効いてくるのではないかと期待。

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千駄ヶ谷門から出て、ふりかえりにカフェでひと休み。変わった店名。参加者のAさんが店主に尋ねると、よく読んだ芥川龍之介の小説に出てきた言葉をもらったそうです。

コミュ力

最近、プライベートな身辺に色々あったり様々な予定が入っていたこともあるのですが、ピッピの運営面がごたごたしていて落ち着いてブログを書く余裕がありませんでした。

物理的な時間もですが、精神的な余裕がないと書けませんね。実は半年くらい前からTwitterを始めたのですが、そちらに細かいことを書くことの方が増えてしまいました。そうかぁ、忙しいとTwitterになるんですね。だいたいPCを立ち上げる回数も激減しましたからね。

なんて言うと大変な事件が起きたようですが、そういうわけでもないのです。どんなグループでもごたごたはあるもので、ピッピも20年やっていますからとんでもないトラブルも数えきれないほどあり、今考えるとよく乗り越えてこられたなぁと。延べ人数で言ったら何百人になるのだろう、多くのことがピッピを通過していきました。

そういう意味では、ピッピの最大の問題は中心となるメンバーが忙しいということでしょうかね。何かあったときに対応するのが大変なのです。加齢が問題という声もちらほら聞こえますが、まだそこまでではないですね。むしろあちこちで責任を持たなければいけないし、子どもに教育費のかかる忙しい年代なのかなと思います。

もっと言ってしまえば、中心メンバーが主婦だということです。主婦というのはやっかいなんですね、きちんと社会に位置付けられていないので基本が身勝手なのです、自分で言うのもなんですけど。いや、もちろんひとくくりにできませんよ。色々な人がいるし、それぞれ色々な事情があるし。

ただ、統計的なことなんて私は信じませんけれど、独断と偏見で印象を言わせてもらえれば、一見幸せそうに見える人ほど闇が深い。経済的に恵まれているとか、偏差値の高い学校を出ているとか、子どもが優秀だとか、そういうことはまったくあてにならないということです。まあ、そういうのは単純に運が良かったというだけですから。

むしろ家族に困難を抱えてそれを乗り越えようとしている人のほうが能力が高い。たぶん努力することが常態になっていること、他人の気持を想像できるからなのでしょう。つまりコミュニケーションができるということです。

今や若い人の就活に限らず、コミュニケーション能力は問われていると思います。だって大事だもの。

「和解」の読書会は盛り上がりました。

「和解」の読書会はテーマがテーマだけに難しいなと思っていたのですが、たまたまいつもと違う組み合わせのメンバー、新しい参加者もあったせいか、不思議な盛り上がりかたをしました。

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田山花袋の「蒲団」を読んでいましたので私小説ということを考えることになりましたが、「和解」と比べると「蒲団」はやはり創作だなと感じられます。語り手と主人公の距離がはっきりあるのです。

でも、「和解」は語り手と主人公が非常に近く、ほとんど同一人物と言っていいほど。こういう文章はどうやって書くのだろう、書けるものなのだろうかと疑問を持ちました。つい気になって、実際に書いている参加者につい色々聞いてしまいました。

(どうやって創作するかという話にまでなり、思わぬ貴重なお話を聞く機会となりました。ありがとうございました。)

私自身は自分にこれほど近い主人公で小説を書くことはやったことがありません。多少共通するところはもちろんありますが、客観的に見るための距離は大事です。あまりに近いとあれこれ状況が見えなくなりそうで怖いんです。逆に近づこうと思っても近づけなくなっていて、最近はあえて近づいてみようとも思っていました。

読書会でしみじみ思ったのは、自己肯定感が強いと自分を語れるのかもしれないなぁということです。私にとっても発見の多い読書会でした。

読書会の予定

すっかりご無沙汰してしまっているような気がします。気候のせいか風邪をひき喘息気味でもあり、なかなかPCを立ち上げられませんでした。まだちょっとしんどいので、今後の読書会の予定だけお知らせしておきます(^^♪

 

◆ささやかだけれど役にたつ読書

場所は町田市民フォーラム3階多目的実習室、13時半~15時半、参加費500円です。

▽6月22日(金)志賀直哉「和解」

(今回は変則で2回目のゆるゆる読書会 志賀直哉「和解」6月23日(土)18時~21時、町田市公民館の第5学習室で行います。こちらは参加費無料です。軽食持ち込み可です。)

 

▽7月27日(金)カズオイシグロ忘れられた巨人

▽8月25日(土)芥川龍之介「歯車」(※この日だけ3階和室に場所が変更)

▽9月21日(金)「苦海浄土石牟礼道子

 

それから、新しい試みとして読書会の前に「リフレッシュお茶会」というのも始まりました。場所は同じく町田市民フォーラム3階多目的実習室です。こちらは無料です。気楽に参加してくださいね。

6月22日(金)10時~12時は、それぞれ古い写真を持ち寄っておしゃべりしようという試み。自分の幼いころ、若いころ、友達、風景など思い出の一枚をもってきてください。紹介したい本などもありましたら持ってきてください。今後のテーマを模索中ですのでアイデアを持ってきていただけるとありがたいです。

この後、7月27日(金)、8月24日(金)、9月21日(金)の同じ時間に予定しています。

 

よろしくお願いします(^o^)/

熱海

書くのがすっかり遅くなってしまいましたが、先週末、温泉に行ってきました。

読書会のメンバーのツアーですので、小田原で下車。お城の横を通って、小田原文学館まで歩きました。菖蒲も咲いていましたが、このあたりも紫陽花が満開でした。

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ここは何と言っても同じ敷地内にある北原白秋の童謡館ですが、今はみんな町田の文学館に来てしまっているので休館でした。

文学館は一階から北村透谷、尾崎一雄牧野信一など小田原出身の作家の展示から始まって、二階は小田原ゆかりの谷崎潤一郎三好達治。開館して間もない頃、20年くらい前に幼い子どもを連れて来たことがありましたが、そのときは開放していなかった三階が広々した休憩室になっていました。

そうそう、一階に民衆派詩人の福田正夫の展示もありました。実は夫がお世話になっているのが福田正夫詩の会なのです。この会が出している「焔」の最新号があり、まだ読んでいなかった夫の詩を読みました。

文学館のかたが外にもいくつか碑があると教えてくださったのでお庭に出ました。ここも紫陽花が咲いていますね。

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驚いたのは、お庭の手入れをしていた男性に突然「この植物は猛毒だから触らないように」と言われたこと。「え、毒ですか?」「この、ひょうたんのような赤い実がなっているヒョウタンボクです。食べると…死にはしないだろうけども苦しむみたいですよ」

食べるわけないでしょ、と思いましたが、ええっ? 走って水道に口をすすぎに行った人が2名おりました。すみません。注意してくださって有難いです。

この日は熱海のホテル大野屋に泊まりました。なんとなく聞いて知ってはいましたが、初めて入ったローマ風呂はすごすぎ。カルチャーショックが大きかったです。アニメ「おもいでぽろぽろ」にも出てくるのだとか。

翌日は海へ。

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