物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

ステイホーム

緊急事態措置が継続になりましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
私の仕事は休むことができない部類のものなのに加えて、このところ家族の食事作りも増して忙しくしています。疲れてしまったので連休は1週間ほど休みをとりました。
といってもどこかに出かけるわけにもいかないので、近所の公園に毎日弁当と菓子をもって出かけていました。f:id:machienpro13:20200507121647j:plain]
図書館が完全休業(なんとかしてくださーい)なので、仕方なく家にある本読むことに。でも、なかなかゆっくり読めなかった本もあるので、こんな機会もたまには良いのかなぁ。
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好きなのものを食べて読書。なんという幸せ。

お久しぶりです。小説書いてました。

書き忘れていましたが、今月予定されていた総会や読書会はありません。今月のピッピの活動はお休みです。

緊急事態宣言がでて、更にそれが全国に拡大され、世界がどんどん変わっていきます。
そんな中で、今月15日締め切りの「抒情文芸」に短編を投稿しようと小説を書いていました。
集中しようとすればするほど、その気ののらなさ加減にコントロールが効かない。スマホでニュースばかり見てしまうんですね。
そりゃそうですよね、小説より現実の方がずっとずっと刺激的なわけですから。
こんなに書けないのでは今回は諦めようと一旦書くことをやめました。でも、この状態をそのまま描いてみたらどうかなと書き始め、3日くらいしか猶予がなかったのですが、自分に似た立場にいる架空の人物を想定して世界をみてみることにしました。
そうすると不思議なもので、というか当たり前なのですが、自分には見えない、つまり主人公の視点でしか見えないものが見えてきて、それに夢中になってしまいました。やっと夢中になれました。
ああ、小説を描くのってこういうことなんだなぁと思った次第です。

書くことで落ち着いたということもあり、違う側面から見る人の考えを知ることで世界が立体的に見えてくるということも体感しました。

縛られた男

感染が心配との声もあり、先月末の読書会はせりがや公園、桜の木の下で行いました。
取り上げたのはイルゼ・アイヒンガー「縛られた男」です。ややカフカ味も漂う不可解な物語。ウィーン生まれ、23歳で終戦を迎えたユダヤ系の作家ですので、やはり戦争体験が色濃く反映しているのでしょう。

明るい日差しの中で目覚めた男は自分が縛られているのに気づくところから小説は始まります。この縄はいったい何なのか、その後戦うことになる狼とは?
現在の世界がこんな状況下のため、どうしてもコロナウィルスにたとえてか希釈したくなりました。それどころかコロナウィルスとは何であるのかという話にも。
少しスッキリしたのは、物語には当然に結末があり、…もちろん単純な終わり方ではありませんが…先の見えない状況を打破する想像力を刺激してくれたこと。
読書会の醍醐味ってそこですね。
それから、運動不足を解消するために体操もしました。

みなさん、元気でお過ごしですか?

来るだろうなぁ…と思ってはいましたが、じわじわ生活に影響しているのを体感している今日この頃です。
みなさん、コロナ禍の世界を、どうお過ごしですしょう?
余分な時間が増えて読書や執筆活動が進むと思いきや、ブログを更新することすらままなりません😓
うーん、落ち着かないのでしょうか。
いや、私が外でやっている2つの仕事は減りませんので自分の時間は増えていないのです。それどころか主婦としましては家族が家に揃うことが多くなって家事仕事が確実に増えていますね。と言い訳したりして。
それにしても読書量が減りすぎてるよなぁ😰

ピッピの活動も部屋の中に集まるのは危険かもと思い、先日の運営会議は公園で行いました。

来週(3月27日)は読書会がありますが、場合によってはこの場所に変更しようかと思います。
イルゼ・アイヒンガー「縛られた男」を取り上げますよ。読んでない人がいたら朗読もしようかな。桜を見ながら読書会というのも風流かもしれないですね。

ウトヤ島、7月22日

先日、エリック・ポッペ監督の映画「ウトヤ島、7月22日」を、1人では勇気がなく友人たちと観ました。
動機としては、わりと近い地域で起こったやまゆり園の事件の裁判、記事を読むほどやりきれない気持ちになってしまって、もう少し理解したいと思ったのです。さすがにここまで行動を飛躍させていってしまうことはほとんどないとしても、そのベースとなる心理は身近なところにもないとは言えませんから。
2011年のあの事件、日本では震災のあった年なので記憶に特に強く残っています。たった1人の犯人によるノルウェーの連続テロ事件の2つめの銃乱射事件をもとにした、ドキュメンタリーではなくフィクションです。
警官の扮装をした犯人が島にキャンプに来ていた大勢の若者たちを銃で撃ち続ける様子が、狙われる側の視点で、ワンカットで撮られています。

映像の中の若者たちが仲間同士で逃げたり、助け合ったりする心理がすごくよくわかる。いざというとき、自分の身を守ることと、他者を助けるということの違いはそれほど大きくないのかな、とも。
かなり丁寧に、リアルにつくられているので、観ているときに友人が近くにいても怖いには怖いです。でも、1人でなくて良かったと思いました。

そして、この映画を観終わったときに、犯人に対して抑えられない怒りに燃えるのはわかるとして、感じるかもしれない別の環状や居心地の悪さについて考えてしまいました。
強いものに従ってしまう人間の弱さみたいなもの。そういうものが、事件が起こるベースにあるのではないかと。

草木とみた夢

今月の読書会では、ヨナス・ヨナソン「窓から逃げた100歳老人」について語り合います。2月28日(金)、場所はいつもの町田市民フォーラム3階多目的室です。参加する方はできたら読んできてくださいね。
ただ、この本はベストセラーだと思うのですが、意外に読みにくいという意見も寄せられています。読めなくて参加するのもありですので。どこが読みにくいのか考えるとまた何か発見があるかもしれませんね。
ヨナス・ヨナソンさんはスウェーデンの作家。スウェーデンの代表的な物語といったら、もちろん「長くつしたのピッピ」ですよね!

今日は仕事の後にこの絵本を読みました。
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牧野富太郎さんの植物図鑑はあまりに有名です。私も何冊か本を持っていますが、人となりをあまりよく知りませんでした。小学校しか出ていないけれどもひたすら研究に打ち込み、65歳で理学博士の学位も受けたのですね。
94歳まで一生を好きなことに捧げたというその重みは、絵本を読んでいても十分伝わってきました。本物の知というのはそういうものなのではないかな。油断していたので、つい泣けてしまいましたよ。

幡野広志のことばと写真展

今日は仕事がお休みだったのでウォーキングも兼ね、渋谷パルコにて開催の写真展に。f:id:machienpro13:20200213125930j:plain
少し前に幡野さんの本を読んで共感し、Twitterも読ませてもらって、写真を見たくたくなりました。
でも、タイトルにもあるように純粋な写真ではなくて言葉とセットなんです。それも良かった。写真展を見て、凝っていた気持ちが楽になりました。表現ってすごいなぁ。f:id:machienpro13:20200213124446j:plain
都庁の写真にすごく惹かれました。たぶん見ている視点の自由さに気持ちが解放されるんです。写真の写真でもリアルですね。
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本当にそうだなぁと思います。
誤解を誤解のまま済ますって私にはものすごくストレスです。そういうことが日々多すぎるんですよね。世の中、思考力が大事だと言われているのに、そう言われるほどますます思考が不自由になっていくような…。
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そうなんですよね。どうしてなんだろう?
コミュニケーションに言葉は大事だけど、言葉だけでは足りないのかも。

たぶん、読書会も言葉を読むことが重要なのではないんですよね。その人のことや状況を想像しなければ、それを自分の頭で考えなければ、何も読みとれないんじゃないかな。