物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

「夜の靴」読書会

読書には良い季節になってきたのではないでしょうか😃
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横光利一「夜の靴」皆さん全集を図書館で借りたり、青空文庫を利用したり、手に入れにくく苦労されたかもしれません。でも、別の読書会で読んだときに購入していたかたもいました。

今回少し違ったメンバーの組み合わせで行われたせいか、物語が違って見えてくる読書会の醍醐味もあったかと。
本作は、戦後すぐの疎開地山形で始まる作家自身のリアルな日記を下敷きにした小説。作者が言うようにいくつもの短編小説を集めたようなボリュームがあり、様々な情報が溢れており、切り口によって色々な話をすることができました。
どちらかというと戦争のカラーに染まっていた作家が世界の反転の衝撃を農村で受け止めつつ、作家の本能である観察を淡々と続ける。
現在のコロナ禍とも重なる、世界の変化を乗り越えるときのヒントが隠されているようにも思いました。