物語とワークショップ

ピッピのくつした/まちだ演劇プロジェクト

クリスマス会

昨日は友人Fちゃんが入っている埼玉の施設で、ささやかなクリスマス会をした。私の頭の中で勝手に思っているクリスマス会だけれど。

昔、男女10人くらいの友人だちと毎年クリスマス会をしていたのです。最初は中学のクラスでやりたいと提案したのだけれど担任に却下されたので、反抗してメンバーを募って開催したのが最初だったかと。

それをいつまで続けていたのだったか、私は誘われた側だったので忘れてしまった。地元に残った友人MとFちゃんと2人で一昨年まで開催を続けていたという話を聞いたときは申し訳ないと思った。

一年半前に倒れて車イスとなったFちゃん。言語野のある左脳は無事だったけれども、右脳に損傷を受けた。ショックもひどかったけれど、それだけではない。会話は普通にできても、心が動いていない感じ。会話はまったく続かない。

ここのところ、しゃべるのも一語文になってしまって、その単語も不明瞭で聞き取れない。何度も聞き返さないとわからない。昨日は前回行った時よりも更に不明瞭になっていて愕然とした。友人Mは「はっきり言え!」と容赦なく言う。Fちゃんも伝わるまで何度でも言う。私たちは下町の人間なので歯に衣着せず心でしゃべる。

あれ、Fちゃん変わったなと気づいた。心が動いている。無気力ではなくなっている。一生懸命言葉を伝えようとしている。

昔の友だちというのは不思議なもので、子ども時代からの微妙な癖を知ってからなのか、Fちゃんの気持ちの動きが今までよりも理解できる。そうすると表情に意味があることが見えてくる。ちょっと我慢していているなぁとか、気を遣っているなぁとか。友だちや知り合いにものすごく会いたがっていることもわかる。

一応ちょっとしたプレゼントを用意していった。最近健康を気遣っているMには海藻類の乾物。Fちゃんにはネコとウサギがくっついたモコモコの靴下。「これ、いる?」と私。Fちゃんは「あなたが選んだものにしては珍しく可愛いじゃないのよ」という顔をする。それは久しぶりに見る彼女らしい表情だった。

Fちゃんにとってこれからますます大変だと思うけれど、頑張って。

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帰りに途中下車した新宿で、友人Mにもらった苺と生クリームのサンドイッチを食べる。施設では食べそこなった。あっという間に夜になる。

今年最後の読書会、ありがとうございました。

リフレッシュお茶会はお茶菓子もクリスマス仕様。

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「マッチ売りの少女」の話では、今の子どもはマッチを擦れないけれどもこのお話は理解できるのだろうかと。マッチを擦って暖をとるということが想像できないとお話が体感できないねという話に。私たち大人にとっても、マッチを擦る体験は遠くなりました。石油ストーブ、石炭ストーブなどの体験談にもなりましたが、今年最後のお茶会ですので、参加者のそれぞれ個人的なことを語り合いました。

「犬を連れた奥さん」は、チェーホフの作品としては恋愛があまりに熱すぎて火傷をしそう。チェーホフが恋愛をして結婚した頃に書かれている作品なので、そういう気持ちがリアルなのでしょうね。実際の結婚生活は仕事の関係で別居でしたし、チェーホフ結核で亡くなってしまったので3年しか続きませんでしたが。

読書会では、ついつい作品から離れてつい個々の若い頃の恋愛体験談になりました。皆さん共通の意見として、恋愛と結婚は別と。そうかもしれないですね。

 

12月の読書会は21日です。

今月の読書会はチェーホフの「犬を連れた奥さん」をとりあげます。参加する方は、どなたの訳でもお好みのものを読んできてください。

12月21日(金)13時半より15時半くらいまで、町田市民フォーラム多目的実習室にてお茶とお菓子をいただきながら行います。

レポーターによる作家の経歴、あらすじの確認、感想等の発表のあと、そのレジュメを参考にして参加者で話し合いを始めます。レジュメに沿って進むこともあれば、メンバーの誰かが気になった箇所にポイントを絞って深く読み解いていくこともあります。

どこに行きつくかはそのときのメンバーによります。なかなかスリリングですよ~。

参加費は500円です。


午前10時から12時くらいまでも、同じ場所でリフレッシュお茶会をします。こちらは情報交換と癒しのためのおしゃべりが目的ですので、もう少し肩の力を抜いてまったりと過ごす時間です。

一応テーマがあったほうが良いかと、今回は「マッチ売りの少女」についておしゃべりしようかと。時間があったら、午後にとりあげるチェーホフの短編「ワーニカ」か「眠い」を朗読してもいいかなぁと思っています。

こちらもお茶とお菓子がありますが、参加費は無料にしています。

 

初めてのかたでも直接お越しください。ピッピのメンバーになって参加してください。よろしくお願いします。

上野

ムンク展の続きです。

せっかく上野に出たので、今公開している京成線の旧博物館動物園駅(金・土・日のみ)を見学しようということになりまして。

ムンク展に入る前に大急ぎで整理券をもらいましたが、入場できるのは13時から13時半までの間。まあ、でも、ムンク展を観ますしね。その後に来ればちょうど良いかも。ところが欲張ってお昼ご飯も食べてしまおうということになったんです。

13時少し前に、近場ということで芸大の学食を利用することに。

ところが13時までは学生と教職員向け。そりゃ、そうですね。ところが私たちはこれ幸いとまた欲張って、構内の陳列館に走りました。

実は昔、私はこの近くで働いており、大学院生の作品などが展示それている陳列館でよく気分転換したものでした。それでつい懐かしくなってしまって。

このときは「ART of 8K」というCG映像とそれを撮る仕組みが展示されていました。

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おっと、いけないい。学食で早くランチを食べないと…

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白身魚のフライと上げ餃子と里芋と上げ豆腐の煮物ですかね。美術作品を制作する学生さんのランチは量が多く15分で食べるのはなかなか困難でしたが、食べて走りましたよ。

ここが博物館動物園駅です。

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いつのまにか閉じてしまっていてびっくりしたのですが、それはいつだったのか? 京成線に乗っていると駅のホームを通過するので、不思議な気持ちになったものです。

えーと…パンフによると21年と8カ月前だそうです。それでは、ここで働いている頃は利用されていたんですね。だとしたら、いつもひっそりしていたので利用者はかなり少なかったですね。

私が最後に使ったのがいつだったか…。昔ながらの堅い切符を駅員さんにハサミできってもらったように記憶しています。

その入り口に、巨大ウサギが頭から突っ込んでいます。「アナウサギを追いかけて」というアート展示もされているんです。

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何十年ぶりに入った古びた階段に足を踏み入れるとタイムスリップしてしまったような気がして一瞬目眩がしました。途中の踊り場で昔のスライドが映っていましたが、その時間はストップしていたのではないかと。

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 改札が見えるところまででカラスの扉に仕切られていました。ガラスにはホワイトペンで何か描いている方々がいました。

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ムンク展に行ってきました。

ピッピのメンバー5人で行ってきました。

特にムンクが好きというわけではなかったのですが、なぜかムンク展に行きたい気持ちが日に日に強くなっていました。それをうっかり漏らしたところ、プー子さんも「会を逃すと『叫び』を一生見られない」、Hさんも「今まではそう思わなかったのに、今とても見たい」と。…やっぱり。

昔、美術の教科書に唐突に出てくるムンクの『叫び』は謎ではありませんでしたか? ここまで人物の形が崩れるほどの苦悩って何? それとも、ただ下手くそなの? と言いつつ、知名度が高いのでギャグとして結構使っていたりする。何だろう?

100点余りの絵を見て一番びっくりしたのは、ムンクの溢れる才能です。本当に下手くそだとは思っていませんでしたが、想像をはるかに越えてすごい人なんだなぁと認識を新たにしました。あの色の鮮明さは画集ではわからないですね…。

もうひとつ思ったのは、文学的な人なんだなぁと。そうなんじゃないかなと思っていたんだけど、やっぱりそうだった。

おみやげに缶バッチを買いました。

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「家族写真」

季刊誌『抒情文芸』の最新の冬号に拙作「家族写真」が掲載されています。この雑誌は書店ではなかなか手に入らず、ネットで注文しないといけのせんが、良かったら読んでみてください。

やはり掲載されると、次はどんな小説を書こうかとわくわくしてきます。

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縄文鍋

縄文鍋の報告です。

これは、メンバーのWさんが作って焼いた土器。本当は上部に把手がついていたのですが、とれてしまったそうです。縄文土器の把手だけがよく展示されていますが、やっぱりとれちゃうんですね。

焼いた様子などは「ピッピのくつした」最新号に掲載されています。)

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縄文時代にはこの形が何かにフィットしていたのだと思いますが、その使用法は謎のまま。現代の五徳には絶妙なバランスで乗りました。

これで鍋をつくるのはちょっと無理かということになり、とりあえず卵を投入。

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実際の食事は隣の普通の鍋で作りました。

なるべく縄文風にしようということで、縄文遺跡から栽培していた形跡があるとされている里芋、カブ、ゴボウ、大豆、キノコ類、イノシシではありませんが豚肉を、主に昆布だしと塩で味付けしてみました。

ひとつ工夫したのは、茹でた里芋にドングリとクルミを砕いたものを混ぜ込んで団子にしたこと(コナラのドングリはあくが強いということなので、スライスして何度も茹でました)。

つなぎに片栗粉を使いました。こんなことを縄文人はしていないと思うけれども…。いや、わかりませんね。

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とにかく、ドングリとクルミのむっとする野性の香りが作っている間に部屋に漂い始めました。あまり日常では感じない香りです。

現代のステンレス鍋ですので、すぐ煮えます。さあ、できました。ゆで卵もできています。

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いただきまーす! やはりドングリ風味の塩味。コクがあっておいしい。

上部端っこに写っている粒々はドングリ(コナラ)に塩をふったものです。何度も茹でているのに、大きな欠片だと中のあくが抜けきらないのでしょうか。ちょっと渋いものもある。

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 食べていると体が妙に熱くなりました。これは何の作用なのでしょうか。メンバーのプー子さんが炊いてきてくれた古代米もいただきました。

美味しくて、あっという間に食べてしまいました。

間に合わなかったかた、ごめんなさい<(_ _)>