ソーシャルディスタンスのお誕生会あり、読書会は盛り上がり
あっという間に9月も終わりですね。
今月はお誕生月なので、ソーシャルディスタンスを心掛けつつ運営会議と一緒にお誕生会もしていただきました。だいぶ間隔をあけてメンバーでケーキをいただきました。美味しそうななケーキの彩りも日さびな感じで、目に眩しすぎました。
つい、写真にとってスタンプを作ってしまったくらいです。最近、心の癒しにときどきスタンプを作っています。形や色を楽しむと心が落ち着くような気がして。
9月の読書会は小川洋子さんの「密やかな結晶」をテーマに行いました。新しいメンバーも加わり、会話は深まったり広がったり呼吸をするようにつながっていきました。ひとりでは到底たどり着けないような場所まで行けた時の心地よい達成感。コロナ禍ではかなり刺激的です。
人々がいろいろな物の記憶をひとつずつ失っていく物語は、思ったよりもコロナ時代と似ていました。私たちの場合は失ったものがあることすら忘れてしまっているらしく、意識しないと忘れてしまっていることにも気づかされました。コロナ時代には新しい代替品が出てくるせいでもありますが、人間は思ったより現状に慣れてしまうのかもしれません。
物語から認知症を連想するという意見もあり、そこから飛躍して脳内の海馬が委縮するのではないかという話にもなりました。海馬は短期記憶と関連があるようですね。とすると、古い記憶は残るのでしょうか? 私自身は加齢に伴い、このあたりは最近の関心事です。
古い記憶は懐かしさと関連するだけでなく、愛することとも深くかかわっているのではないか…と考えると、そういったものは残るのでしょうか? でも、主人公は際限なくどこまでも失っていくのです。
失うことは幸せではないか、という意見もありました。いや、幸せではないという意見もありました。なかなか恐ろしい問題です。
9月の読書会は「密やかな結晶」
次の読書会は9月24日(金)13時半からです。コロナ禍で話題になってきるという小川洋子『密やかな結晶』について語り合いたいと思います。
10時からのコロナ禍のお茶会もありますので、よろしくね。今のところ各自お茶持参になりますm(_ _)m
どちらも町田市民フォーラム3階多目的室にて。換気には力を入れていきたいと思います。
『密やかな結晶』は25年以上前に出版されていて、最近翻訳版が注目されたのですね。確かオウム事件の少し後に手にとった記憶があります。先月の『ソラリス』とはかなりテイストが違いますがブラッドベリ『華氏451度』を思い出しました。
コロナ対応も、欧米と日本とはだいぶ違うように思いますが、物語の世界での人々の生き方も日本的で、欧米だったら違っただろうなぁと。ただ、その違いというのは単純に両極端というのではなくかなり捻れているのではないかと思えるのですよね…
「ソラリス」読書会
ごめんなさい。なんと8月の読書会の告知も報告もしていませんでしたね😖びっくり。
8月20日、スタニスワム・レム「ソラリス」の読書会は部屋を借りてるギリギリの時間まで延長して語り合う濃い集いになりました。
理解を越えた惑星ソラリスの生命体と人類のやりとりの物語。コロナウイルスと重ねて読めてしまったからかもしれません。人類と言っても過去の歴史の積み重ね、更にソラリス内の基地に勤務するそれぞれの人物の考え方には幅があり、その幅が希望なのかなとも思いました。
主人公クリスは心理学者、他に物理学者、数学者、専門にする分野によっても世界の把握のしかたは違うのでしょうね。レムはそのへんも熟考し描き分けているように思いました。
今月に入って、ごくごく身近なところでも感染が増えてきて参加者皆さんの危機感も増しているところでした。私も含め、ワクチンを打つ順番が回ってきた人も多かったですね。
「ソラリス」のことはまた今度ゆっくり書くかもしれません。
違い
父の新盆が過ぎ、突然やってきた夏に頭がくらくらしています。
ここ半年、実家に行くことが増えたせいか母との関係も変わり…いや、変わったと言ってよいのかな、よくわかりません。お互いに違う人間だと前よりわかってきたのかも。
タイプがあまりに違うので、今までお互いに理解することがあまりに困難だったのです。
でも、親子でどうしてそんなに違うことになってしまうのか?
人は環境で変わると言うけど、もともと持っている性質というものはどうすることもできないのじゃないでしょうか。
一番の違いは私が常に新しい発見や表現(絵や工作や文章)をしたくてたまらないのに対して、母はそれを下らないことと思う。…というのは後づけの考察ですが。
幼い私は、母のやることなすことさっぱり意味がわかりませんでした。こうしなさいと言われても、納得できないことを身につけることはできません。
私はむしろ母に教育されたことを、ハイジが山で余分な衣服を脱ぐように常にポイポイ捨ててきた気がします。捨てれば捨てるほど自分らしくなるような気がして。…本当に無駄。
最近YouTubeで少年革命家ゆたぼんの動画をいくつか見て心癒されました。見ていてとても心地よいのです。
彼は小学3年生くらいから不登校なのだそうですね。彼が自信をもって発言できる社会に希望を感じます。
私は逆に、学校に行きたくないと思ったことはただの一度もありません。小学校に入学したとき「ここで6年も学べるとは、国の教育システムはなんと優れているのだろう。少なくとも6年は生き延びられる」と幸せを噛み締めた記憶があります。
森を歩いていたらキノコがありました。
見ているのは綺麗だけど、たぶんキタマゴタケモドキという猛毒のあるキノコだと思います。
春に君を離れ 読書会報告
先月のクリスティ「春に君を離れ」の読書会が面白かったので少しだけ報告。
この本を読むのは2回目ですが、いかにも主婦という主人公のジョーンに前回にもまして共感することができず、これはしんどい😓と頭を抱えてました。
ジョーンは世間一般のルールだと自分が信じるマイルールを家族や身近な人に執拗に押しつけます。そこまでするジョーンの自信はどこからくるのか?いつも100%自分が正しいとどうして信じられるのか?
世の中、少しでも普通から外れていると風当たりが強くなりますが、そういうときに真っ先に攻撃してくるのはこういう人です。それを思い出すと読むのが辛いと弱音を吐いた参加者も。わかります、わかります。
でも、ラストの夫ロドニーの冷たく切り捨てる感じがちょっと意外でした。あとがきにロドニーこそひどい奴だという意見もありましたが、ロドニーは味方に思えまして😅
アガサの経歴についてあれこれ調べているうちに、アガサがこういう人をどうやって受け入れたらいいのか試行錯誤しているようにも読めてきました。
「どうにもお付き合い御免な主人公と他のメンバーがどう折り合いをつけて読了したのかを知りたかった」と参加してくださったKさん。
「アガサ女史、大嫌いな女を冷たく優しく微笑みつつねっちり描ききる怖さ」と感想を述べてくださり、私も小説を書く勇気がわいてきました。
アガサ女史の別の小説、これ未読だったので読んでみました。登場人物をこれだけ聞き分けるってすごいなぁ…勉強になりました。
そのあと小説も書いて抒情文芸に昨日投稿しました。自分と遠いテーマということで「お金」というタイトルに。お金、苦手です。